甥姪来たりて

 
 
20代の中頃、僕から見たらずいぶん年若い知人から相談のメールが届いた。
「そろそろ落ち着いた女性になりたい。改善点を3つ挙げて欲しい」との事。彼氏に「お前はいい歳してギャルっぽい。やばくね」と言われて、それなりに考えるところがあった模様。
「やばくね」とか言う彼氏の言葉など放っておくがよろしい、と思うけれど、もちろん言わない。
僕の視点からでは地元で青春期を過ごす女性は概ねギャルっぽく見える(そういう田舎なのだ)。しかし若い人達に「ギャルっぽい」と言うと「全然違う」と否定されるので、僕にはわからない識別ポイントがあるのだと思う。
識別ポイントはともかくとして、助言はする。他に相談する年長者はいないのかと思うのだが、そして自分が適任者とはとても思えないのだが(森ガールなら少しは詳しい)ともあれ返信する。

  1. 読んでいるファッション誌を変える。
  2. バラエティ番組のお笑い芸人の言葉遣いを真似しない。
  3. 1人で楽しく外食をする。

とりあえず3点考えてみた。ただの「若者への苦言」みたいな気もする。
しかし難しい。こんな事で変われるのか、それに意味があるのかと考えてしまう。
思わず『暮しの手帖』のバックナンバーを読み込む。素敵な事がたくさん書いてあるが、ギャル関係への言及は無い。そして料理が美味しそう。
あと1つ加えるならば、「雑誌やTVや美容師の言う事をいちいち信じない」というのが(素敵な)大人の女性だと思うのだが、こうなるとかなり説教じみている。
パソコンの使い方とか、読みやすいチラシのデザイン、それに静岡中部の美味しいケーキ屋さん10選、といった助言ならば迷わないのだけれど。
「思えば今の僕の年齢の頃に、父は何をしていただろう」みたいな事を考えはじめると、不健康な感じの反省スパイラルに陥ってしまう。




午後に静岡の街に行く。
にわか雨の心配をしながら、それでも久しぶりに自転車を走らせる。気温は32℃くらい。この程度なら平気。
そして「マリアサンク」でケーキを食べ、アイスコーヒーを飲む。今日は「チーズモンブラン」を食べた。チーズとサワークリームと生クリームの美味しい味がする。
書店で新しい文庫本を買う。




夕方から、甥と姪が泊まりに来た。
大騒ぎして遊び、夕食を食べ、外で花火をした。数日遅れの誕生日ケーキも食べた。
彼らは居間にテントを張って、その中で寝る。暑そうだけれど、楽しそう。


そして今、まだ甥と姪は騒いでいる。僕は寝る前に読書をする。
先日から読み始めた「鳥類学者 無謀にも恐竜を語る」が傑作で、もったいないから少しずつページを進めている。
科学のノンフィクションなのだが、色々なところに「遊び」がある。文章も軽妙で、しかし古生物学や鳥の面白さが伝わる。
全然違うジャンルだが、森見登美彦氏の小説が好きな人に薦めたい。