iMac復活と、映画「47Ronin」。

OSの再インストールから必要なアプリケーションやデータを揃えるところまで済ませて、ようやくiMacがまともに使えるようになった。今まで見慣れていたアイコンやメニューが消えている気がするけれど、それは「機械を修理したらネジが余った」というよりも「断捨離」と思いたい。こういう時に宗教用語は便利だ。
それはそうと、色々と弄る際に面倒が無いように、様々なセキュリティ系の設定を無効にして作業に挑んだのだが、その戻し方がわからない。とりあえずアンチウイルスソフトは動いているし、パスワードは自分でも忘れるくらいに強固にしたし(パスワード管理アプリが無かったら往生していただろう)、ファイアウォールも働かせた。でも何か忘れている気がしてならない。

 


今日は映画「47Ronin」を鑑賞した。
ハリウッド製の四十七士の物語。チケットを買う時に何と言えば良いのか一瞬悩み、「ふぉ、ふぉーてぃーせぶんろーにん、にディー、字幕で」と発声した。でも他の人達は「よんじゅうななろーにん」で通じていたようだ。

何しろハリウッド製なので、予告編からもわくわくするような「変な日本」が山盛りで、それを楽しみに行ったようなもの。でも予想以上に面白い、変なだけではない真っ当なファンタジー・アクション映画だった。

変なところをリストアップするときりがない。

  • 誰も髷を結っていない。男はオールバックかスキンヘッド、女性はエキセントリックなゲイシャスタイル。
  • 浅瀬には鳥居。桜には注連縄。
  • 天守閣が乱立する城郭。
  • 原野には大仏。
  • 切腹は殿様の御前で実施。
  • 出島はパイレーツ・オブ・カビリアンの海賊島風
  • テングは強い。

きりがないけれど、こういうものに目くじらを立ててはいけないと僕は思う。日本人だって存分に(メイドやアサシンやインディアンに)妄想を注ぎ込んでいる。どちらかと言えば、数年前に話題になったポカホンタス風の異星開発SF映画(タイトルを失念)に近い創作の世界。
そして技術とコストと情熱を注ぎ込んで作ると、こんな妙な世界観であっても、存分に楽しめる良作になってしまう。その点では、夏の「パシフィック・リム」に良く似た映画かもしれない。
映像作品の場合、元は妄想や与太話であっても、品質が臨界点を超えると、元々の馬鹿馬鹿しさなんて気にならなくなる別物に化けることがある。最近のハリウッド映画に増えてきた。日本の「大昔の流行作品を実写映画化」には、そこまでのものはなかなか見当たらない。悲しいことだ。


この作品の場合、「この人はどんな立場か?」や「サムライとは何なのか?」等の解説が存分に挿入されるので、とても親切設計だった。平易な英語と、冲方丁氏監修の字幕の組み合わせで「なるほどソードマンの名誉はハラキリで守られるのだな」と頭にすんなり入ってくる。
なぜかモブの人たちだけが片言の日本語(「セイヤ!セイヤ!」とか「火だ!火だ!」と叫ぶだけ)で、浅野忠信真田広之も英語で喋る。トクガワ・ショーグンも君主らしい英語を使う。これは頭の中が変な感じに混乱してきて楽しい体験だった。

そんなわけで、「47Ronin」は、ちょっと怪作といっていいほどに面白い映画だった。もう一度観るか、というと悩むところだが、映画館で鑑賞して損はないと思う。でも自宅でのんびり観るのも、それもまた良いかもしれない。

 

ここまで素敵な「エキゾチック・ジャパン映画」なのに、忍者は出てこない。たぶんアメリカ人にとって「ニンジャは別腹」なのかもしれない。あるいはスーパーマンか。

ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上1

 

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