バスク風チーズケーキと自転車のボトルケージ(鳥っぽい)

バスク風チーズケーキ

昼までは家事。
その後、高松市のアーケード街を散策。
お気に入りの書店「ルヌガンガ」でd&department Store のガイドブック「d&travel Kagawa」を購入。

 

このガイドブックはアイデア出しのワークショップに参加した。だから思い入れもあるし、ぱらぱらっと見た限りでは自分が推薦した場所が全て載っていて嬉しい限り。
読み終えたら他の土地の友人にでも譲ろうと思う。たぶん良い本です。

 

d design travel KAGAWA

d design travel KAGAWA

 

 

 

「ルヌガンガ」は書店だが、奥でコーヒーや紅茶が飲める。
今日は数量限定でバスク風のチーズケーキがあった。

最近あまり甘いものを食べていない気がする。気がするだけで午前中には芋けんぴを食べたのだが、そういうものではなくて、スイーツとかケーキといった、甘くて心がぴかぴかになる食べ物が足りていない。

というわけで食べた。コーヒーも飲んだ。

https://www.instagram.com/p/B2v08-VAhAF/

 

今まで食べたなかで一番美味しいバスク風チーズケーキだった。
柔らかい部分から表面のかりっとした部分、途中の粉っぽさを感じるところも美味しい。火加減が上手いのか、柔らかい部分はとろりとしている。

 

こういうものを食べたかったのだー、と心が叫んでいた。
良い気分で帰宅。

goo.gl

 

途中でスーパーマーケットとスポーツ用品店に寄って、野菜や肉、手首保護用のリストバンドを購入した。

 

昨日の怪我はまだ痛い。でも日常生活には支障がない。
薬品やお湯をざぶざぶ使うのは無理。長めのビニール手袋を駆使して家事を進めていった。

ずっと放置していた部屋の片付けが一段落した。一昨日に頑張っていれば…とは思うが仕方がない。

 

ボトルケージ(鳥)

それから自転車にボトルケージを付けた。
以前買っておいた、鳥のデザインのもの。

自分の自転車(Tyrell FX)は取り付け位置が2箇所ある。
2箇所あるのに、1つ目はボトルが入らない場所*1
そしてもう1つは、ボトルケージは付けられるものの、そのままではボトルやペットボトルが落下してしまう。ボトルケージ取付部がフレームの水平な部分にあるのだ。スプーンを差したマグカップを真横に持って歩いたら、普通に考えてスプーンは落ちる。同様に、本来は斜めや縦にして使うボトルケージを水平に設置すると、走行中に落ちる。大変に危ない。
Tyrellは全体に、良く言えばデザインコンシャスなブランドである。ファンならこういう部分もまた喜ぶのかもしれない。しかし単なるユーザーである自分にとっては、やはりボトルケージ取付部は落ちない場所に欲しかった。

 


 

 

しかしメーカーに文句を(心の中で)言っても始まらない。というか、この種の自転車は自分でなんとかすることも求められている。

というわけで一工夫。
接続部分にスペーサーを噛まして、斜めに設置してみた。
少し走ってみたが、大丈夫そうだった。
保持力に不安のある(しかしとてもかわいい)鳥型のボトルケージがこれで活用できる。


色とデザインが全体から浮いているとは思う*2。が、アクセントとして(斜めであることも含め)なかなか良いのではないか。

軽くなったペットボトルもこれなら落ちない。
水筒については少しがたつくので、ストラップかスペーサーかカバーを思案中。


 

 

いま洗濯が終わった。これを干したら寝る。
ここ数年の傾向として、連休全てを満喫することも、全て不本意に終わることも無い。ああ駄目だと思った時は最終日の後半に一応の成果(?)を挙げる。だからよけいに、前半の駄目っぷりが際立ってしまう。困ったものである。


 

 

 

 

*1:別のオプションパーツを付けよ、という事だと思う。ボトル型の工具入れとか。

*2:つや消しのダークグレイがメインカラー、きつね色の革がサブカラー。黒と銀が点在する。

読書と映画が趣味です

連休の使い方が下手になっている。
雨だと思って昼前まで寝ていたら、きちんと晴れた。
午後に買い物に外出した以外は、多少の家事をした程度。
昨晩は寝る前に思いついて工作を始めて、夜遅くまで起きていた。そのエリア(部屋の一角が“散らかしても良いエリア”に設定されている)の片付けも済んでいない。

では何をしていたのかというと、映画と読書だ。
履歴書の「趣味」欄に「映画鑑賞」「読書」と書くと軽んじられる、と聞いたことがある。


確かに他の趣味に比べるとずいぶんと楽なものだ。
もちろんそれは「ただ観る・読む」だけの話。
例えば今日の自分がそういう時間の過ごし方だった。

映画だって映画館に行ったわけではない。
Amazonの動画配信サービスで、宇宙飛行士モノ(史実を元にした作品)を観ただけ。どれも大変に面白かったけれど、映画館で観たかったという想いは消えない。見逃した作品をリストにしておくのも考えものだ。

 

ファースト・マン (字幕版)

ファースト・マン (字幕版)

 

 

読書はさらに楽だ。
電子書籍リーダーなら、どんな本でも同じ姿勢で読める*1。これはもう延々と続けることができる。
小説に疲れたら漫画、それにも疲れたらノンフィクション、また最初の小説に戻り飽きたら古いお気に入りを少し読む、といった楽しみ方ができる。
長く続けると、それだけ“時間つぶし”要素が大きくなる。

例えば趣味がSUPならこうはいかない。
準備をして、仲間やSUPショップに声をかけて、時間通りに現地について、楽しんだら帰宅して道具のメンテナンスをする。趣味を楽しむためには社会性や計画性が求められる。
太宰治だって、SAPを趣味にしていたらもう少し明るい生活ができたと思う。
本ばかり読むのはどこかに危うさがある。そのお手軽さが故に危ういのだとしたら、これはもう生活の危機といえる。

 

SUPスタートBOOK (エイムック 3105 START BOOK)

SUPスタートBOOK (エイムック 3105 START BOOK)

 

 

 

 

 

 

ところで今日はその読書というか漫画の一気読みで数時間が過ぎていった。
昔、知人から勧められていた「湯上くんは友達がいない」という作品。セール中に溜まっていたポイントでまとめ買いをしたもの。読み始めたら止まらず、昨日と今日で16巻を読み切ってしまった。

一人でも全く平気な高校生「湯上くん」と、転入生の「ちひろさん」と、彼らの友人知人のお話。「空気を読まないおひとりさま」コメディーではあるが、お笑いというよりドラマに近い。

どこか品が良くて読んでいて疲れない。友人の夫氏はいくつかの読み難さを挙げていたけれど、僕には逆に自然に思えた。例えばこういうところ。

  • ちひろさん」含め女性陣は日によって、あるいはストーリーに関係なく少し髪型が変わっていることがある。
  • 女性は、体型によるキャラクターの描き分けがほとんどされていない(太っている・痩せているキャラクターは出てくる)。
  • わかりやすいラブコメディ的なイベントがほとんど無い(夏に海に合宿に行くなど)。

部活や文化祭といった学校生活に付随する諸々はあるし、きちんと者ラクターはそこで右往左往している。成長や変化をし、最後は卒業まで描かれる。丁寧な青春群像劇だと思う。
友人の夫氏の不満は、共感はせずとも理解はできた。これ、たぶん「作者が女性」という部分が大きい。連載ラブコメ漫画のお約束に全て沿わないで描けば、上の箇条書きのようになるのは当然だろう。

絵はとても端正で、癖もなくて読みやすい。
何より、キャラクターが叫ぶ、あるいは演説をして何かががらりと変わるわけでもないところが実に自然だ。思い返すと、日々の小さなやりとりで自分も周囲も変わっていった。「漫画らしいキャラクターで、漫画らしからぬ自然なストーリーが進む」というちょっとめずらしいスタイル。特に後半の数巻はその傾向が強い。
全然知らない漫画だったけれど、名作と言って良いのではないか。16巻できっちり完結して余韻のある終わり方をしているのも素晴らしい。高校の図書館に置いて欲しいとさえ思える。

 

 

 

漫画といえば、こちらはまだ完結していないけれど、先が楽しみな作品。

モブ子の恋 2 (ゼノンコミックス)

モブ子の恋 2 (ゼノンコミックス)

 
モブ子の恋 1巻

モブ子の恋 1巻

 

「モブ子の恋」。
5巻まで出ている。引っ込み思案な大学生の女の子が、同じような男の子と交際を開始した、というところまで話が進んでいる。
大学生のアルバイトの空気感が上手い。
対人関係でうじうじ悩むところ、変な部分で敬語になってしまうところは強く共感する。

しかしこの作品、題名にちょっと違和感がある。
主人公は自分自身を「モブ:映画やドラマの“その他大勢”“主人公になれない脇役以下”」と卑下する。
しかし自分は、ドラマ一般におけるモブとは彼女のような人間ではないと思う。
令和元年におけるモブは「謙虚さに欠け、想像力が(メインのキャラクター比べ)劣る集団」だと考える。
実生活でもそういう集団は存在する。瀬戸内国際芸術祭の作品前で「うぇーい」と騒いで他の人達の鑑賞の邪魔になる連中がそうだし、駅で人が困っていても遠巻きにしているだけ(話題にはする)連中がそれだ。
モブは悩まないし、他人に気を遣って失敗もしない。

つまりモブとはメインのキャラクター集団の背景として、時代の空気を演出する装置なのだ。だから少し過剰に、感じが悪くなる。天国を描いた作品なら天使みたいなモブになるだろう。

というわけで、5巻を費やしてうじうじと悩みながらようやく手を繋いだ程度の主人公達は、モブではない。きちんとエッジの立った主人公になっている。

とはいえ「目立たない、スクールカーストにぴったりはまるわけでもない、単に影の薄い若者たちの恋愛と人生の物語」では、どう考えてもタイトルにならない。
こちらはAmazonで「Unlimited」やセール扱いになることも多い。「湯上くんは友達がいない」と同じく、お約束や派手なシーンが少ない、落ち着いた良い漫画です。おすすめ。

 

モブ子の恋 5巻

モブ子の恋 5巻

 

 

 

 

あまり夜型にはなりたくないのだが、しかし今日はこれで寝てしまうのは良くない気がする。シャワーの前に、ちょっとだけ自転車で走りに行こうと思う。
自分をよく知る人達ならば、自主的に身体を動かす(しかもその目的が身体を動かすことそのものなのだ)なんて信じられないかもしれない。
しかし最近、自転車が楽しいし、街を走っていれば飽きない。「ちょうどよいサイズの小さな市街」である高松が合っているのかもしれない。

 

今週のお題「部活」

お題「最近見た映画」

 

*1:利点でもあるが、本の厚みという情報が無くなるのは風情に欠ける。

台風と結膜炎

明日から台風ということで、朝から風は強いし午後には雨も降ってきて、街も田舎も慌ただしい感じ。

僕は役所手続きや買い物、それから図書館と書店に行っただけで疲れ果ててしまった。疲労というよりも、穏やかな体調不良といった感じがする。まるで夜更かしをしている時のように頭はぼうっとするし、片方の肩だけ妙に重いし、長く風呂に入ったようなだるさもある。

おまけに片目が赤い。
結膜炎っぽいけれど、今から病院に行くほどでもない。

とりあえず、昨年にエクアドルの薬局で買った抗菌剤を1/4錠だけ飲んでみた。調べてみたら日本でも売られている薬だが、量が多い。エクアドル観光の際に日本人ガイドさんに頼んで高級住宅街の薬局に行った時に、「ガラパゴス諸島に行くのなら念の為に」と抗菌剤を1錠だけ売ってもらったのだった*1
薬局に行ったのは酔い止め薬の手持ちが少なかったからだった。
でも「日本人には強力過ぎる。たぶん倒れる」と言われ、2錠だけ念の為に買ったけれど結局使っていない。これも容量的には割錠が必要なのだ。南米の薬はたいてい強力、という偏見が身についてしまっている。

とにかくその抗菌剤と、それからビタミン剤やビオフェルミン(なんとなく)を飲んで、今日は安静にしている。

 

 

 

B23 地球の歩き方 ペルー ボリビア エクアドル コロンビア 2018~2019
 
君と漕ぐ: ながとろ高校カヌー部 (新潮文庫)

君と漕ぐ: ながとろ高校カヌー部 (新潮文庫)

 

 

 

ビタミン剤といえば、今回は久しぶりに海外通販の「iHarb」を利用したのだった。大昔に使った時は日本語が拙かったが今はAmazonJapanと変わらない。注文してから1週間せずに届いた*2

いかにもアメリカの通販会社らしく、容赦無いポイントサービスやセールが展開されている。自分も友人の紹介リンクからログインして、1割くらいは値引きされた。ちなみにこのリンク経由で安くなる*3ので興味がある人は是非。

www.iherb.com

とにかく膨大な量の商品があって、9割くらいはどうでもいい品ばかり。「外国人の考えていることはわからんね」と思うが、レビューだと日本人の声も多い。みんなわからんね。
自分の場合、安くて変な色の総合ビタミン剤や、日本で買うと妙に高いお茶(Lapsang Souchongなど)を買って、数年かけて消費している。
だいたい3000円から4000円くらいをまとめ買いすれば送料無料になる。

 

 

 

 

図書館で本をたっぷり借りてきたし、Kindleにも読みかけの本がたくさんある。外はいよいよ風と雨が強くなってきた。今夜はもう読書をして寝るだけ。その前に歯を磨かねば。

 

 

パタパタ絵本ぐるーりすいぞくかん

パタパタ絵本ぐるーりすいぞくかん

 

 

*1:日本ほど清潔ではないにしろそれでも荒れ地を歩くし、アブなどもいる。

*2:定番は日本に在庫を置いているのかもしれない。あるいは淡路島あたりにアメリカの飛び地があるのかもしれない。

*3:自分にも紹介料的なものが入るのだが、まず使わないまま期限が来てしまう。

かき氷と台所仕事と。

昨年に静岡から香川へ引っ越した時に、趣味の道具や書籍、大きな工具など、生活必需品ではない荷物は実家に残してきた。
今回の帰省では、それらの回収も目的のひとつとなっている。

もちろん四国での生活を充実させるための作業ではあるが*1、実家のものを減らすことこそが主目的である。
両親の高齢化に伴い、彼らの生活をできるだけ簡素にしていくことが求められているのだ。いわゆる「終活」である。

 

シャーリー 1巻 (HARTA COMIX)

シャーリー 1巻 (HARTA COMIX)

 
シャーリー 2巻 (ビームコミックス)
 

 

 

そんなわけで、午前中から車に荷物を積み込んでいく。
実家には、四国で住んでいるアパートの部屋くらいの広さの離れがある。そこに僕の荷物から両親や兄弟の古いものまで詰め込んである。
実家の本棟にも、もちろん荷物はある。なまじスペースがあるので荷物が溜まってしまう。

実家を出るにあたって、自分の部屋というものが無くなったので*2帰省の際は客用の座敷が僕の滞在用個室となる。
そこにまずは荷物を運び入れて、取捨選択をしていく。
実家で使っていない品物のうち一人暮らしで欲しいものも選ぶ。

持ち帰りたいものは多いが、中型のセダンにはそれほど荷物が載らない。折り畳んでもさほど小さくはならない折りたたみ自転車(タイレルFX)を載せているので、より制約は大きい。

今回は書籍の半分は諦めた。
それから、四国のアパートの収納も考えなければならないので、とりあえず迷ったら運び出して、取捨選択については四国で行うことにした。なにしろ疲れるのだ、半日で集中力が切れてしまった。


最終的には、イタリア映画で描かれる庶民のバカンスみたいに、後部シートとトランクは荷物がぎっしり詰まっている状態となった。
前に帰省した時も、やはり車にぎっしりと荷物を詰めて静岡から四国への6時間の旅をしたのだった。引っ越し業者に運んで貰った家具や荷物も含めると、おそろしい量の物品が本州から四国に渡っている。
1Kとはいえ妙に収納が多いアパートで本当に良かった。東京辺りに住んでいたら、こんなにも家財道具や趣味のものを持ち込めないだろう。

 

 

 

そういう疲れる作業をした自分を労うために、おやつはかき氷を食べた。
静岡に住んでいる時に通っていた、焼津市の「鯛焼きあおば」のかき氷。たぶん今年は今日しか食べるチャンスが無いだろうから、とても悩む。「あおば」らしく、そしてお気に入りの味ということで「生グレープフルーツ」を選択した。

自分の選択に間違いは無かった。今日は生グレープフルーツが大正解だ。
なにしろ短期間の帰省だから、行けるお店も逢える人も最低限。でもいちおう、行きたい場所の7割くらいはクリアできた。

明日の午後に静岡を発つ。夕方から夜に四国に到着する予定。

 

つくおき?週末まとめて作り置きレシピ? (美人時間ブック)

つくおき?週末まとめて作り置きレシピ? (美人時間ブック)

 

 

 

 

今夜は両親ともに家を留守にしている。
母は入院、父は地元の会合に出かけている。
そして僕は、台所でいくつか料理の作り置きをしている。

父はひととおりの家事ができる。料理は得意といっていい。でもやはり老人が1人では食べるものが偏ってしまうし、量も足りない。冷蔵庫を見るとそれがわかる。

親孝行のつもりではなく半ば暇つぶしとして、野菜の下拵えや温めるだけで食べることができる料理をちまちまと作っている((料理の合間に、シンクや風呂を漂白剤で綺麗にしたり、重曹での汚れ落としを行う。ケミカル系のお掃除も老父母が苦手とするところだ。)))。つまり、普段の四国生活と同じことをしている。
従姉や女友達も「帰省した時に料理をしてしまう」と言っていた。なにしろ実家の夜は暇だ。他にやることも無い。

お題「今日のおやつ」

 

 

*1:今まで当たり前にあったネジや刃物や本が無くて何度も苦労している。

*2:そもそも両親が終の住まいとしてこぢんまりとした間取りに建て直した家なのだ。余計な部屋はほとんど無い。

かき氷と図書館のはじまり

かき氷

夏に入ってはじめてのかき氷。
「畦家」という小さなお店。
農作物を作り育てるだけでなく商品にまで仕立てている面白いところ。だから甘みは米麹等をできるだけ使っているようだ。
お弁当やランチでも人気らしい。

かき氷は「麹いちご」などがあったが、いちばんシンプルな「ハーブ」にしてみた。これも砂糖ではなくてステビアを使っている。

さっぱりしたハーブティー(酸味が無いもの)をさらに薄めた味がする。ハーブウォーターに近い。甘みもかなり薄い。
たぶん、白飯を「味がない」と言う人*1ならば文句を言うだろう。そこまで極端ではなくとも、フルーツをたっぷり使った昨今のかき氷に比べると、いかにも“淡い”。味を一律に濃度として表すと、レモンの輪切りを入れた冷水、レストランやカフェで無料で供されるあれに近い。

でも僕はこの味、好きだ。
よくぞここまで攻めてくれた、と思う。
ハーブのさっぱりした風味が氷に活きている。

数年前に「水だけのゼリー」が話題になった。あれよりももっと水を楽しめる。なかなか出来ることではない。飲食店としては勇気の要る味つけ(?)だと思う。

 

 

車で細い道に入って、なんとなく車を停めて入った店だったから、嬉しさもひとしお。
正直なところ、麹を多用した店には苦手意識がある。酵素云々の似非科学ナチュラルにとても近い人達が集まっているから。
それに、香川に住んでいくつかの店でかき氷を食べたけれども、まだ「もう一度行きたい」と思わせる店には出会えていなかった。
こと高松市においては、ケーキより高いような昨今のかき氷専門店よりも、駄菓子屋や神社境内の茶店のほうが良い感じだ。平日の昼間に行くと「にいさん、仕事に行きなよ」とか知らない老婆に叱咤されるのが難点ではあるのだが。

 

アイスの旅

アイスの旅

 
地元パン手帖

地元パン手帖

 

 

県立図書館

 

 

仕事で何度か使ったことはあった。今日は初めて本を借りた。
バブル末期様式といえばいいのか、立派ではあるが面白みがない建物で、最近の個性的な公立図書館*2に比べると物足りない。
展示室では地味な「特別展」が開催中だが、まるで人がいないし、説明も不親切。最初の週末に関係者が訪れた後は誰も来なくなるタイプの展示だった。素材は面白い(香川の殿様達の手紙展)のに勿体ない。たぶんやる気が無いのだろう。

大きなエントランス・ホールには立派な壁画があって、値打ちもののソファがあって、全体的にお金がかかっているのだけれど「古いものの良さ」が感じられない。

蔵書はそれなり。開架に関して、多い印象は無かった。
資料の類が目立つのは仕方がないだろう。小さな出版社が多い土地柄を反映して、シティ情報誌(4割以上が広告)や郷土史の本(ぱらっと読んでみたが自費出版に近かった)が沢山ある。

小説に関しては、表紙にCGやイラストを使った作品*3ヤングアダルト棚に置かれる傾向がある。どの図書館でも「大人とヤングアダルトの区切り」は苦労している様に思えるが、実際はどうなのだろう。探す側は大変だが、まあ仕方がない。

文庫本は妙に充実していた。というか、自分が好きなハヤカワ文庫が多いのが嬉しかっただけ。他はよくわからない。

ノンフィクション関連は、気になる分野や趣味の棚を眺めた限りでは、新しい本が少ない。これもまあ仕方がないこと。

隔離はしているらしいが中高生の集団がうるさくなるのも他の図書館を変わらない。しかしこんな辛気くさい図書館にわざわざ来るなんて、と僕などは考えてしまう。

 

全体としては「年寄り向け」の図書館だと思う。
行政資料の管理部門も同じ建物に入っているから、何かその役所っぽさが移ってしまうのだろうか。華やかさ、楽しさに欠ける雰囲気は否めない。

しかし探していた本は見つかったので全部オーケーである。
全然問題無い。
スタッフの皆さん(宮脇書店の札を付けていた)も親切だった。

ところで、いつもキーボードやタッチパネルでそこそこの速度が出せる文字入力技術が、図書館などの五十音配列になるといきなりぽんこつになるのは何故だろう。「えーと、あかさたな…それで濁点で…」と、人差し指が迷ってしまう。

 

ILC/TOHOKU

ILC/TOHOKU

 
特薦いいビル 国立京都国際会館 (別冊月刊ビル)

特薦いいビル 国立京都国際会館 (別冊月刊ビル)

 
スペース金融道

スペース金融道

 

 

 

先ほどからその借りた本を読み始めた。
紙の本は、重い。それにバックライトが無い。
特に小説は電子書籍に切り替えて久しいので、重さやページを持つ手間に戸惑っている。紙の本といえば、ページをめくる行為などに読書趣味者としてのある種フェティッシュなこだわりがあって、自分はそれを利便性のために捨てたものだと考えていたのだが。

実際のところ、電子書籍とそのリーダーは、小説への集中度に限れば紙の本を凌駕する。同じ判型と文字サイズな点が上手く働いている*4
ただし、人に貸したり譲ったりできない事が不便だ。デジタル情報なんだからその辺りを上手くやれば、Amazonは今頃、古本屋を駆逐していたと思う。古本屋なんて放っておいて、新刊を買わせるほうが商売にはなるとしても、本に「貸す・譲る・手放す」機能は欲しいところ。「電子書籍購入者は半額で別のアカウントに同じ本を贈ることができる」くらいの穏やかなサービスでもいい、何とかならないものだろうか*5

 

宇宙のはじまり (イースト新書Q)

宇宙のはじまり (イースト新書Q)

 

 

そんなわけで今日はかき氷を楽しみ、図書館でまとめて本を借りてきた。それ以外にも色々と手続きや打ち合わせも行った。まあまあ順調だった、と思う。また明日以降、天気が崩れるらしいから、今日は活発に動けて良かった。

 

お題「今日のおやつ」

お題「ひとりの時間の過ごし方」

 

 

 

*1:実在する。

*2:例:岐阜

*3:漫画っぽいキャラクターが無くても、アニメの背景みたいな絵を使ったもの

*4:逆に、凝ったデザインの小説はつまらない、かもしれない。

*5:紙の本を買った人は電子書籍を安く買えるサービスもあれば嬉しい。本棚業界が影響を受けそうだが。

映画「アメリカンアニマルズ」

明け方に雨は止み、昼には道路も乾いた。

 

 

というわけで自転車に乗って街まで行く。
今日は高松市街にあるミニシアター「ソレイユ2」で映画『アメリカンアニマルズ』を観た。

 

 



大変に面白かった。
ドキュメンタリー仕立てと言えばいいのか、実際にあった強盗事件を「服役を終えた犯人達が語る→俳優が犯行当時のドラマを演じる」というつくりになっている。映画の構成としてはちょっと珍しいが、これがきちんと機能しているのだから凄い。

つまらない大学生活に倦んだ青年達が「このままではつまらない大人になってしまう、そんなのまっぴらごめんだ」と大学図書館稀覯本(約12億円)を盗む計画を立てて、実際に盗み、そして捕まる。そんなお話。どうしてそんな馬鹿げた事を、と大人になった自分は思うが、自分だって大学生の頃は変な焦りや諦め、それから怒りのようなものはあった。その発散について、ほんの少し角度や量が違うだけで、自分だって彼らのような馬鹿をしていたと思う。映画にも出てくる「うえーい」と騒いだり、同級生をイジったりする若者達にはなれなかった連中の、いささか格好悪いクライム・ムービーとなっている。

 

 

そう、彼らは滅茶苦茶に格好悪いのだ。
ほとんど計画通りには行かず、つまらないミスが頻発する。それでも強盗が成功してしまった為に、犯罪者として刑務所に送られてしまう。
そういう格好悪い人達(本人達)が“いい年齢”になって自らを語る。個々人の証言を元にしているから、それぞれの意見が食い違う事もある。というか、それが物語の肝になっている。

こればっかりは観てもらわないと上手く伝わらない。
中年の常識にどっぷり漬かってしまった僕ならわかる、そしてインタビューを受けている本人達も気づいている、でも劇中の学生時代の彼らにはわからない。一言で表すのなら“青春”だが、長く語れば映画にもなるし本にもなる。そういうお話。

 

ダーウィンの「種の起源」: はじめての進化論

ダーウィンの「種の起源」: はじめての進化論

 

 

映画の中では、たびたび「人生=紡がれる物語」という認識が登場する。自分の中では、この映画のメインテーマが“それ”だと思う。

「生きるとは自分の物語を創ること」という言葉が好きだ*1
初めてその言葉に出会った時に、「まさにまさに」と膝を叩いた(比喩)。ちなみに下のブログのメインタイトルです。

cimacox.hatenablog.com

アメリカンアニマルズ」の彼らは物語を紡ぐ事に意識的だった。
そのせいで、おそらく20代の長い期間を刑務所で過ごすことになってしまった。
自分はもう少し穏当な、ぼうっとした青春を過ごした。のんびりと20代を消費して、いつの間にか今に至る。
でも、彼らよりも僕は上手に生きているのか、思った通りの物語を綴っているのかというと、まるで自信が無い。天使の秤や閻魔様を設定しない限り答えの出ない問いではある。でもまあ、自動筆記だろうがチンパンジーのタイプライターだろうが、読めるのならばそれはとりあえず物語である。
刑務所には行かなかったけれど、今だって自分は少し焦っている。大学生の頃に比べたらまるで微量ではあるけれど、それでも映画の「アメリカの動物たち」に共感するくらいの熱量はある。

 音楽も良かった。でも映画館ではサウンドトラックを売っていなかった。残念。あれば衝動買いしていた。 

 

 

なんだかいつも以上にとりとめのない文章になっている。
気になった人は、ぜひ観て欲しい。
高松は映画が届くのがかなり遅い土地のようだ。東京で封切りされた映画のうちいくつかが数ヶ月遅れで公開される。静岡のミニシアターも遅いと評判だった(少し待てばDVDレンタルが始まるから映画館で観るのを控える、なんて話もあった)。だからたぶん、地元で観ることができない人も、しばらく待てば何かの手段で鑑賞できると思う。
ちなみに公式Webサイトが素敵なので、まずはチェックしてみると良いのではないか。

 

www.phantom-film.com


「汚くてみっともなくて失敗だらけで、でもどこかキュートな青春映画」カテゴリが好きな人におすすめ。「シング・ストリート*2」とか「トレインスポッティング」、ちょっと雰囲気は違うけれど「スウィート17モンスター」に引っかかる人には強く薦める。少し前はイギリスを舞台にした映画に多かった。日本映画にはほとんど無い*3

ピンポン(1) (ビッグコミックス)

ピンポン(1) (ビッグコミックス)

 
ピンポン(2) (ビッグコミックス)

ピンポン(2) (ビッグコミックス)

 

 

 

 

そんなわけで映画に満足できたので、今日は良い日だった。
思い返すと、ここ数日の不調は、低気圧と雨だけでなく、大きな口内炎が原因だった気がする。今日になってようやく気にせず食事ができるようになった。唇を犬歯で噛んでしまった場所に2つできた、潰瘍のお手本みたいな口内炎。慢性的に痛い場所があると、それだけで行動力まで削がれてしまう。ロールプレイングゲームの「状態異常」だったら、まず何を置いても回復すべきタイプのそれだ。でもゲームではないから、魔法1発では治らない。今回は「デンタルクリーム」がよく効いた。

【第2類医薬品】デンタルクリーム 5g

【第2類医薬品】デンタルクリーム 5g

 

 

 

 

ところで、先ほどからAmazonのセールに変な集中をしてしまっている。
スマートスピーカーを1個買うと、Amazon Music Unlimited(要は聴き放題プラン)が6ヶ月無料になって、実質的にゼロ円以上の“お得”になる。2980円とそんなに大きな出費にはならないし、Amazonのスマートモニターを便利に使っているから、1つ増やしても無駄にはならないと思う。ちょうどスマートスピーカーなら陳腐化も遅いだろう。
ちょうどUnlimitedのお試し期間が終わったところでもあるので、ぽちりと押してしまった*4

 

 

 

たぶん、このスピーカー以外には何も買わないだろう。1時間くらいサイト内を巡っているが、欲しいものが見つからない。2割引や3割引では「ちょっと欲しいかな」程度の品は買う気にならない。
食料品は安い物が多いけれど、量が多い。グラノーラが安かったけれど、お得なセットを買った場合に6ヶ月間延々と朝に食べ続ける計算になる*5。それなら、適宜地元の店で買うほうがいい。それに、グラノーラのまとめ買いで数千円を払うのはなんとなく抵抗がある。家族がいて、毎朝食べるのが当たり前ならば、数キログラムのグラノーラやコーンフレークスを買い置きするのが正解なのだろう。独り暮らしの効率の悪さが恨めしい。それに、今の僕なら、自作する暇もある。

グラノーラに睡眠時間を削られてはたまらない。というわけでそろそろ寝ます。
今日は映画の後にかなり遠回りしてきた。つまり、自転車でぐるっと走ってきた。おおよそ、高松の“街”の外縁を巡ったかたちになる。
さすがタイレルFX、走るのが楽しい。よく走る自転車は、晴れている時にはひたすら走りたくなるという恐ろしいモビリティである。これでロードバイク乗りの人達並みの筋力があったら、大変な事になっている*6。運動不足だから夕食の時刻には家に帰ることができた。そして程よく疲れて、今とても眠い。

 

 

 

*1:愛好しているという意味ではなくて、同意するという意味で気に入っている。座右の銘ではないけれど、すごく気の利いた表現だと思う。

*2:個人的名作。

*3:日本では、漫画に多い気がする。映画化されたものとしては「ピンポン」がそうかもしれない。

*4:スマートモニター(スピーカー)は本当に便利。といっても普段は音声認識ミュージックプレイヤー兼キッチンタイマー兼ニュース閲覧デバイスなのだが、手を使わない事の便利さはたとえ発展途上の機械だとしても、一度使うと戻れない。

*5:こういう計算をしているから時間がどんどん無駄になるのだ。

*6:隣の市まで走っていただろう。

Twitterに向かない思想とアメブロの空気

先日、仏生山周辺を散策した帰り道で、知り合いに会った。
まだ自分が本州で働いていた時に、仕事のやりとりをしていた人。こちらが業務委託をしていたので発注先という関係なのだが、実際は関連会社に素人が専門的な事をお願いしていたので、自分の中では「お世話になった人」である。実際、迷惑ばかりかけていた。

香川県に住む事になった時には、ちょうどこの人は退職のタイミングだった。すれ違いというか挨拶だけをして、今に至る。
ただし日本一狭い県だから、会うこともあるかもしれないですね、みたいな話はしていた。
実際、今住んでいる高松市は狭い。自分の知り合いといえば一桁、相手が僕を知っていて自分は「会えばわかる」レベルでも100人に満たないだろう。でも、人の集まるところ(例:ショッピングモール)では、偶然の再会は頻繁にある。東京なら奇跡だが、この土地では違う。たぶん「君の名は。」のラストシーンも、高松市だったら違っていただろう。

 

小説 天気の子 (角川文庫)

小説 天気の子 (角川文庫)

 

 

それはそうと、僕はこの人が苦手だ。
それはメールやテレビ会議の時も、出張で四国に滞在して一緒に仕事をしていた時も、そして昨日も変わらない。
押し付けがましさの力加減というものがあって、それは人それぞれ違って、そしてこの人のそれが、どうにも合わないのだ。ヤンキーとオタクくらいに、基本的な部分で合わない。もちろん笑顔で話はするし、気が合うところもあるのだけれど、たぶん自分も相手も、「こいつと深い話はできないな」と考えている。
苦手だが縁がある、そういう人もいる。

そう、昨日はこの人とお茶をしたのだ。
自転車で家に帰る途中で本屋*1に寄ったら、この元取引先の人がいた。それで、少し雑談をして「せっかくだから」と隣の喫茶店に行くことになったのだ。正確には、「それくらいの時間はあるでしょう、男のくせに失業者なのだから」と言われたのだ。そういうところが苦手なんだぞ、と思ったけれども僕は礼儀正しい人間なので言わなかった。「ははは失礼ですね」とは言ったけれど。

 

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コーヒーを飲みながら、大した話をしたわけではない。
お互いの近況とか、共通の知人の話をしたら、僕からはもう話すこともない。彼女も自分も仕事から離れたのだから、それも仕方がないだろう。

ただ話はそれで終わらない。
この人は最近、かなり粗雑な、つまりネット経由でのフェミニズムに熱中している、らしい。色々とその種の話を聞かせてくれた*2Twitterでフォローすべき人や、読むべきブログを教えてもらった。

自分の感想としては、一言に納まる。

フェミニズムTwitterに向かない思想だ。

一時期、ちょっと興味があって、フェミニズムについて調べた事があった。それなりに本を読み、歴史が描かれた映像作品も観た。共感をする部分もあったし、そうでない部分もあった。

ただ、この思想は、とても危うい。少なくとも、140字の文章では、とんでもない方向に進んでしまう。原子力工学だってナスの漬け方だってTwitterだけでは不十分だけれど、フェミニズムは、その身近さと、ネタになり易さで、賛同であれ批判であれ、トップクラスの不毛さを誇る。不毛なだけでなく危険ですらある。

 

サフラジェット : 英国女性参政権運動の肖像とシルビア・パンクハースト

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この人の場合は、男女共に「男社会」へと移行させたいようだった。
それはなんとも乱暴ではないか、過去に何度も陥った過ちではないか、と自分は思うのだが、もちろんそういう歴史はタイムラインだけでは学べない*3

根の深い問題である。全体的に拗れている。
たぶん、手の空いた時間に感性と読みやすい文章だけで“学ぶ”のは、無理だと思う。その程度では似非フェミニストの壁を突破できない。
もちろん、学ばない人間は女性の権利についてTwitterで発言すべきではない、と言いたい訳ではない。
ただ、素人が山だと思っていたものが実は何かの影だったり、氷山の一角だったり、絵に描いた餅だったりする可能性がとても高い、難しい思想であり学問なのだ。
それは頭の隅に置いておくべきだろう。

 

ところでTwitter、ここ数年で「普通の人達」がずいぶん増えた。
ネットにどっぷり、ではない一般の人達がタイムラインを賑わせている。

するとやはり、普通の社会が反映される。
我が国の場合は、一昔前のアメブロっぽさが生じてくる。

あの、やたらと改行が多くて、情報量が少なく、句読点や記号の使い方が滅茶苦茶な*4素人と芸能人御用達の無料ブログサービス。誰かが「マイルドヤンキーの出力先」と書いていたが、あれは本当に日本社会の鏡みたいな場所だった。

つまり、

  • 男らしさ:強気で断定的で、仲間と家族に囲まれている
  • 女らしさ:感情的で短絡的なくらいが良い

という規範だ。
これはもう、自分達が社会に育てられていく過程で、どうしようもなく刷り込まれている。絵本から始まり、デートのマニュアル本に至るまで、成人まで延々と続く見えないガイドラインのようなものだ。
もちろん成長とともに「それだけではないよね」と、個人差こそあれど学ぶ。「それだけじゃ駄目だよね」と考える人*5も多いだろう。
ただ、圧倒的なマジョリティーは、この規範を疑わない、疑えない。そういう人達が、コンピューターとネットワーク技術が手軽になった時に、アメブロに出会ったのだ。

そして今、彼ら彼女らが、Twitterに自分の意見を書き込むようになった。するとやはり、男は「他人を傷つけるくらいの物言いこそ、社会を正しく語る」と考え、女は「自分はこう感じたから、その想いは正しい」と考え、そして140文字以内で書き込む。

残念ながらTwitterは、アメブロよりも制限が多い。140文字というのは、文章力が問われる。
そして何より、赤の他人に意見される機会も多い。なにしろソーシャルネットワークサービスなので、社交を求められるのだ。
それはそれで賑やかな世界ではあるのだけれど*6、物事を知るには難しい場所になっているし、それは今後、もっと顕著になるだろう。

上記の規範は、テレビのバラエティ番組でかなりあからさまに描かれる。ひな壇があるタイプの番組では、男は相手を“斬る”か“弄る”かして、女は口に手を当てて泣きそうになるか、にっこり笑うだけ。時々、「こわーい」とか「かわいそうー」と言えばいい。
お笑い芸人は規範の応用が芸となっている(つまり、強めたりずらしたりする技巧を求められる)が、似たようなものだ。
そして昨今、多くの人が、バラエティ番組のタレントになりたがっているように、僕には見える。タレントのように振る舞わなければならない、と考える若い人も多い気がする。
年寄りとしては、日々の生活を通じて、そうではない、と語り続けたい所存である。

 

みんなで戦争 銃後美談と動員のフォークロア

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話が逸れた。
つまりこの知人と、彼女が話すにわか仕立てのフェミニズムは、いかにも今の時代を映していて、なるほどこれが時代の空気というやつか、と変な感慨を抱いたのだった。
ふとあの懐かしいmixiのことを思い出したが、それはまた別の機会に。

 

 

お題「今日の出来事」

お題「思い出のWebサービス」

お題「どうしても言いたい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:この土地で本屋といえば、高確率で「本なら何でも揃う 宮脇書店」である。

*2:腕時計があったら、ちらちらと見ていただろう。正直なところ、集中力を維持するのが辛い時間だった。

*3:みんなで男社会に邁進する未来は、自分だったら願い下げである。まずはドーム都市でも作って実験してから一般適用を検討していただきたい。

*4:三点リーダー(…)を「。。。」で代用して、しかも全ての文末に付けるブログには目眩がした。

*5:はてなブログに多そう。自覚はあります。誘蛾灯みたいに集まるのだ。

*6:「でも地獄だって賑やかだぜ」と僕のゴーストが囁く。

つけめん、みたらしだんご、ガラパゴスTシャツ。

つけめん

前に仕事でお世話になった方から連絡があった。
「近くまで来た、海老つけ麺を一緒に食べよう」とのメッセージ。
急いで支度をして、お店で待ち合わせて「海老つけ麺」を食べて、解散する。

この人の連絡はいつも明瞭だ。
先日は「炒飯と餃子を食べに行こう、餃子は2皿食べたい」というものだった。
これくらい単純明快だと、自分の食欲への刺激も強い。猛烈に、炒飯と餃子を食べたくなってしまった。他のものは要らない。今までの人生で餃子を2皿食べた経験は無いけれど、素晴らしい事のように思えてくる。
幸か不幸か、その日はもう食事を終えた後だったため、炒飯と餃子を食べることはできなかった*1

今日だって、僕の頭の中には「つけ麺」なんて考えはまるで存在していなかった。昼にはトーストとキャベツ(酢漬け)と、あと何かを適当に食べるつもりだった。そして食後にスモモを食べるつもりだった。

ともあれ親切な人である。
静岡で働いていた頃に仕事で関わり(ほとんどメールとテレビ会議)、四国に引っ越してから数回会っただけ、そして四国では仕事の関わりがほとんど無い人なのに、こうして暇があると誘ってくれる。根っからの兄貴分というか「下の立場の人間とカジュアルなご飯を食べる」行為が日々の生活に染みついている感がある。

そんな人なので、誘われて出かけた時には、つい同じものを注文してしまう。本人は「なんでみんな俺と同じものを頼むのか?」と首をひねっていた。自分以外の人達も僕と同じく、注文が重なるらしい。
「言霊ですよ」と適当に言っておいたが、大雑把に言えばまさに言霊、言葉の力である*2。情報的な麻薬と言っていい。

 

岸辺露伴 ルーヴルへ行く (愛蔵版コミックス)

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みたらしだんご

役所での手続きを終えて、帰宅途中にスーパーマーケットに立ち寄る。失業者というのはなにしろ暇なので、必要なものだけを(例えば塩素系漂白剤と鶏卵とリンゴ酢を)買うためにお店に行くことができる。まとめ買いの必要がほとんど無い。
で、その時に「みたらし団子」を買った。100円で3本入った、大手メーカー製の、とにかく安いブリスターパック入りの定番品*3。予定に無い買い物だ。
家に帰ってコーヒーを淹れて、おだんごを食べて、そしてその後に“何か”をしようと考えて、カゴに入れたのだ。

 

京都おやつ旅 (京都しあわせ倶楽部)

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だが今、団子を食べ終わった後に、その“何か”を思い出すことができない。お団子とコーヒーの後だから、何かしらの厄介事、面倒な作業だと思う。景気付け、自分への(事前)ご褒美であるはずだ。

 

KGBスパイ式記憶術

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今のところ、喫緊の課題(提出書類とかフリーランスのお仕事)は無い。でも、片付けなければならない雑事は多々ある。

仕方がないから、書類の封筒や、読んでおくべき本や、作業中の工作や、家事を、今から部屋にずらりと並べていこうと思う。
「部屋全体を使ったタスクの『見える化』」というと、意識が高く感じられて素敵だ。実際は、放置した諸々、自分の駄目な部分を床に置くだけの、やらなくてもいい作業なのに。

たぶん部屋の半分以上が、警察の押収品公開か、出来の悪い現代アート*4のような光景になる。

もしかすると、みたらし団子を食べて、コーヒーを飲んだ後は、この作業をするつもりだったのかもしれない。
作業中に思い出せたら良いのだけれど、もしみたらし団子購入の理由が「最近食べていなかったから」とか「みたらし団子とコーヒーの相性を知りたかったから」だったらどうしよう。

ど忘れというのは本当に怖い。唐突な人生の欠落である。
まあ、そういう意味では寝ている時だって欠落はしているわけで、ドーナツにおける穴みたいなものだと考えれば受け入れるしか無いのかもしれない。記憶だけが人生だとしたら、音楽でいう無音部分みたいなものだ。
ところで、穴の大きすぎるドーナツは可食部が減って残念だが、かりっとした部分が増えて僕は好きだ。

 

 

ドーナッツをくれる郵便局と消えゆくダイナー (朝日文庫)

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ガラパゴスTシャツ

ガラパゴス諸島への旅で買ったTシャツが低品質でがっかりしている。

 

そもそも島に進化あり (生物ミステリー)

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あの「ダーウィン研究所」で買ったオフィシャル品。買った時は、レジのお姉さんも、ガイドのお兄さんも、すごく喜んでくれた。スペイン語はわからないが、「このTシャツの売り上げの一部が、研究所の活動に使われるのだ。さっき見たゾウガメのベビー達を君が育てることになるのだ」みたいな話をしてくれた。ガイドさん自身も、この研究所のメンバーなのだから喜ぶのは当然だが、それにしても熱烈な反応だった。ついでに数ドルを募金箱に入れたらさらに大喜びした。動物好きしか訪れないような島だが、募金をする人は少ないらしい。日本人は募金が好きで有難い、みたいな話をしていた(と思う、スペイン語と英語が混じっていて英検4級保持者には難しすぎた)。

 

利己的な遺伝子 40周年記念版

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3回ほどの洗濯でTシャツの裾から糸が出てきた。
布自体はしっかりしている。
高校生の頃に輸入古着屋さんで買ったロックTシャツを思い出す。とにかく縫い目が弱いのだ。

残念がっていても仕方がない。
裾に関しては、暇な時に縫い直そうと思う。ミシンは無いが、Tシャツ1枚ならなんとかなるだろう。思い出の品だ、大切にしたい。

 

キリン解剖記

キリン解剖記

 

 

それにしても、今さらながらユニクロなど最近のファストファッションの製品には驚かされる。
裏地の縫い付けなんてずいぶん大胆に簡略化されているけれど、きちんと長持ちする。数年着ているといきなり分解を始めることはあるけれども、最小限の、見た目は雑な設計でも、きっちりと日常使いができている点は凄い。縫製もそうだが、布だって10年前より薄く軽く安くなっているのに所要の目的は果たせている。衣服は工業製品なのだなあ、と実感する。

 

ガラパゴス諸島―「進化論」のふるさと (中公新書 690)
 
世界遺産 一度は行きたい100選 南北アメリカ・オセアニア (楽学ブックス)

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*1:翌日、家で炒飯を作り、イオンで買ったチルド餃子を焼いてみたが「こういうのじゃない」と後悔した。

*2:ちなみに、もし少年漫画やライトノベル的な「1人が1つの特殊能力を持つ」としたら、彼のそれは「カジュアル・ディナー:精神操作系(レベルA+)」である。

*3:ほぼゼリーといって良い粘度の蜜が癖になる。京都の茶店で食べる本物とはまた違った美味しさ。

*4:芸術祭だと多くの人が通り過ぎちゃうやつ。きちんと解説を読んで、じっくり見るとそれなりに面白いのだが、ほとんどの人はそこまでしない。同じものを都会のギャラリーで見ると「あーはいはいアートですねー」と辛辣になるのは何故だろう。

映画「海獣の子供」と、餅入りうどん

 実は五十嵐大介氏の漫画は苦手だ。
好きな作品はあるし*1、新作が出たら読む。でも、あの「ナチュラル&スピリチュアルSF」な雰囲気にはどうにも馴染めない。科学と自然回帰を上手い具合に超常現象と混ぜてはいるものの、どうにも「南の島でヒッピーっぽい生活を送る元都会人」のような強引さが感じられる。

高品質で文句の付けようが無いけれど、自分の好みには合っていない、そういう作家さんなのだ。

 

 

で、そういう作品のひとつ、「海獣の子供」が映画になったというので観に行ってきた。



海獣の子供 全5巻完結セット (IKKI COMIX)

海獣の子供 全5巻完結セット (IKKI COMIX)

 

すごいすごい!映像が綺麗。堪能した。
緻密な原作の書き込みを、キラキラして壮大で、おそろしく見応えのある動画に仕上げている。音楽も、キャラクターの声や動きも素晴らしい。

観た直後は、「原作より好きかもしれない」と思った。アニメでこんなことができるのか。



でも今になって、どこか違和感が浮かんできた。
ちょっと書きながら考えてみる。


思い返せば、この映画、ずいぶんと説明不足な気がする。
原作漫画では5巻のうち、ずいぶんなページを費やして「海にまつわる伝承」が語られる。それが終盤のスペクタクルな、宇宙レベルのお話(予告編における”マツリ”)に収束する。
映画ではこの「人類史に見え隠れする海のお話」がすっぱりと省略されている。
代わりに主人公の女の子の心証が細やかに描かれていて、一見それなりの青春物語になっている。ただそれでは「海と生命と宇宙のお話」の収束部分が、唐突に、ほとんど説明無しに突きつけられる。
なまじ画面が壮大なだけに、それこそスピリチュアルなイメージ映像をひたすら見せられているような気になってくる。
そうなると「海で子宮で循環で星の命は溶け合って…」みたいな素敵なメッセージ*2、も、陳腐なオーガニック趣味に見えてくる。水族館マニアとスキューバダイビングクラブの人達が盛り上がっているところに、「クリスチャン ラッセン」氏のイラストを持ち込むようなものだ。詳しい人間だからこそ、その凡庸さに気づいてしまう。

 

つまりは、原作本5冊を読むのが前提の作品だったのかもしれない。自分はたまたま、その記憶があったから楽しめたけれど、予備知識無しでは「映像が凄い」だけの映画になってしまっていたかもしれない。

ところで「海獣の子供」は、ある種の「人間の想いの及ぶところではない」現象を描く作品でもある。なのでもっとバッサリと、人間部分の「いいはなし」を削ってしまって、「なんだかよくわからないけれど不思議な作品だったなあ」という、奇妙な余韻を残す映画にしても良かったのでは無いだろうか。押井守氏の初期作品みたいに、誰かの心に変な刺さりかたをする、つまりは「後に残る映画」になったかもしれない。

 

TOKUMA Anime Collection『天使のたまご』 [DVD]

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そういう意味では残念な、でも自分にとっては十分に楽しめた映画ではあった。ただしどう考えても万人向けではない。

 

 

万人向けではない、という点では「わけがわからん」「怖い」と言って途中退出したお客さんが何組かいた事も、ここに書いておきたい。
映画が終わった後の周囲の雑談も、「思っていたのと違った」という声が目立つ。
たぶんこれは、さわやかな予告編と、久石譲の音楽、米津玄師の主題歌を前面に押し出したプロモーションが原因だろう。

気の毒だとは思うけれど、しかし個人的に「ハズレ」の映画であっても、後に奇妙な(心理的)化学反応を起こすこともあるので、若い人にはこれからもめげずに映画館に通って欲しい。孫を連れたお爺さんには、映画館か配給会社が何らかの謝罪をしても良いとは思うけれど。

 

 

総じていえば「綺麗に作り過ぎてしまった」ように思える。
鑑賞中にはその技術に感動させられていた。それはそれで素晴らしい事なので、今は他の人の感想を聞きたい。

 

 

 

 

映画の後の遅めの昼食は、「餅入りの肉ぶっかけうどん(温)」を食べた。
知人に勧められて行ってみたお店だった。
店内にはオリジナルメニューが多く掲げられていて、レギュラーメニューがよくわからない。お店のおばさんはトロロ芋入りのものだが、僕は苦手なので注文できない。今思うと、どうして餅入りの肉ぶっかけうどんなんてものを注文したのか、さっぱりわからない。

甘く煮た牛肉、汁も甘めで濃厚。
なんとなく、「すき焼きの後に餅とうどんを入れた」感じだった。
実家ではすき焼きの締めにはうどんを入れる。餅は入れたことが無いけれど、余所の家で食べた記憶がある。
讃岐うどん店、本当に“幅”がある。

ちなみに、餅入りのうどんなんてものを食べたので、夕方になっても全然お腹が空かない。夕食はヨーグルトとキウイフルーツ、その後に炭酸煎餅を食べて済ませた。経済的だ。

 

まっぷる 香川 さぬきうどん 高松・琴平・小豆島'19 (マップルマガジン 四国 3)

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お題「最近見た映画」

 

 

 

 

 

 

 

*1:「魔女」は超おすすめ。

 

魔女 第1集 (IKKI COMICS)

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魔女 2 (2) (IKKI COMICS)

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*2:素敵ではあるが、僕の好むところではない。そういうスーパーナチュラルな話は似非SFか出来の悪いファンタジーになりやすいので、どうしても警戒してしまう。