大道芸ワールドカップ in SHIZUOKA 2019

帰省して実家に滞在中。
静岡市の中心街で開催されている大道芸ワールドカップに行ってきた。
天気も良くてなかなかの賑わい。

今年はガイドブックも買わず、行きあたりばったりでの参加。となると、街を歩いていて偶然始まる大道芸を見るという流れになる。

それでも十分に面白いのだが、どうしてもハズレの芸人さんに当たる確率は増える。

ハズレ、というのは個人的な基準なので詳しくは書かない。
好きな大道芸ならわかりやすい。

  • 肉体や技巧が常人離れしていて「どうしてこんなことができるのか?」と驚かされること。
  • まるでフィクションみたいな非日常感

だいたいこの2点のどちらかが選考基準となる。
いきおい、海外からの芸人さんが多い。

 

街に溶け込んでいる謎の白塗りさん、歩きながら複数の風船を操るピエロ、そういう謎の存在も楽しい。静岡の街といえば大人しい雰囲気だが、この数日間だけはわけがわからないくらいに盛り上がる。

 

 

ところで大道芸といえばひとつ好きな瞬間がある。
芸が終わったあとの「投げ銭タイム」のときに、進行役スタッフが「ここからはお客様の時間です」と言う。なにしろ大道芸だから、100%楽しんで1円も払わないこともできる。でもここでは、お金を払うことが楽しみの1つ、観客側がイベントの主体になれるのだ。
実際、多くの人がにこにこしながら帽子やお椀にお金を入れている。僕も投げ銭を楽しむ。

何であれ無料で済ませようとする人が目につく昨今*1、アーティスト達へこうしてカジュアルにお金を渡せる世界は、間違いなく優しい。

 

ちなみに大きな脚立*2を持ち込み撮影に夢中な人たちは、まず間違いなく投げ銭なんて行わない。あれではお祭りとはいえない、と僕は考える。

 

他にも大好きなお店で大好きなものをたらふく食べたりもしたが、その辺は割愛。

 

個人的恒例行事としては、大道芸ワールドカップのスタートは浅間通りのBikini。ここで焼き菓子の類を買って食べるのが、この浮かれたお祭りの起点となる。もうずっと昔からの習慣。今年はレーズンサンドを食べた。この店のレーズンサンドはとびきり美味しい。

 

 

お題「もう一度行きたい場所」

*1:自分も「知り合いだから無料で!」と言われたばかりで、この種の話に敏感なのです。

*2:ルール違反だが悪質でなければお目こぼしされている。

そろそろ出発、静岡へ。

洗濯物を取り込んで、畳んで、いくつか冷蔵庫の品を片付けて、お腹が空いたときに食べる品をいくつか用意したので、そろそろ出発する。

 

 

一時期は頻繁に往復していた四国と静岡、ずいぶん慣れたつもりだったが、今から6時間の運転を考えると面倒になってきた。

でも(もちろん)出発する。その前に豆乳は飲まなければ。たぶん冷蔵庫に3日ほど置いても平気だとは思うが、やはり家を空ける時には“さっぱり”させておきたい。

 

四国懐菓子88

四国懐菓子88

 

 

それはともかく今日のお弁当はこんな感じ。

https://www.instagram.com/p/B4TsXCvAECA/

詰め込み感というか在庫処分的な状態となった。
朝食も冷蔵庫の整理を兼ねて似たような感じ。つまり、やや食べすぎてしまった。
ちなみに目玉焼きの真ん中が凹んでいるのは、蓋のバルブが当たっていたから。目玉焼きは塩胡椒派です。

それでは出発します。
何か忘れている気もするが、別にガラパゴス諸島に行くわけじゃない。なんとかなるだろう。
そういえば、昨年の今日、僕はガラパゴス諸島に行っていた。正確にはその前にアメリカとエクアドルに行っていた。

 

世界遺産 ガラパゴス諸島完全ガイド (Gem Stone)

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ガラパゴス大百科―大洋に浮かぶ進化の小宇宙

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お題「行きたい場所」

 

帰省の準備

連休中に帰省することにした。
可能ならば明日の夕方に出発する。夕方発、夜中着。すると土曜日から静岡で過ごせる。
土曜日の早朝に四国を発っても良いのだけれど、半日ほど昼間の時間を移動のみに費やすのはなんとなく勿体ない。

というわけで今、帰る準備をしている。
といっても土産は明日買うし、部屋もそれほど散らかっていないし、完璧な片付け具合にしたいという変な欲を我慢すれば、大して作業は必要ない。
冷蔵庫の中のものも、明日の朝に消費すればなんとかなるだろう。2日か3日、部屋を空けるだけなのだから。

今から洗濯をする。
忘れないうちに、ベランダの植物にも水を与えておこう。

 

 

椿宿の辺りに

椿宿の辺りに

 
鳥と雲と薬草袋

鳥と雲と薬草袋

 

 

 

今日のお弁当はこんな感じ。

https://www.instagram.com/p/B4RHHuiAI8r/

  • 豆ごはん
  • 目玉焼き
  • 根菜の煮物
  • メンチカツとコロッケ
  • 紅白なます
  • リンゴのコンポート

メンチカツとコロッケはスーパーマーケットで買ったもの。二段重ねは美しくない。
リンゴ、今年は濃い赤色の秋ナントカという品種が多くて加熱調理に使いやすい。煮ると全体に色が広がるので。
それ以外は作り置き、あるいは朝ごはんと同じものばかり。今週はわりと“作り置き”と“朝の準備”そして消費のバランスが上手く行った。突発的といえる明日からの帰省を考えるとタイミングも良い。

たぶん普段が作りすぎているのだろう。今週は小豆島に行ったぶん、料理の作り置きが疎かになった。それくらいでちょうど良いのだ。あるいは毎日、きちんと料理をしなければならないということだ。

 

海うそ (岩波現代文庫)

海うそ (岩波現代文庫)

 

 

 

まあいいや、とにかく洗濯をして、お風呂にも入って、帰省用の荷造りをして、寝ます。

 

帰省 (文春文庫)

帰省 (文春文庫)

 

 

 

美味しい讃岐うどん店のリスト

先日の瀬戸内国際芸術祭で訪れた小豆島、フェリー乗り場で出会った老夫婦に高松市内で再開した。僕は自転車を停めて交差点にいて、彼らは道を歩いていた。お遍路の寺をいくつかと、四国の温泉、そして瀬戸芸も巡っているとのこと。
「このあたりで美味しいうどん屋さんは?」と問われ、きちんと答えることができた。

高松に引っ越してきたのがちょうど今頃か。その前にホテルに数週間滞在し、あるいはモデルハウスやモデルルームに泊まりながら*1、新居の選定や各種手続き、そして退職に伴う引き継ぎ等を進めていた。
車で何度も実家と四国を往復し、胃を痛め、しっちゃかめっちゃかな生活だった。

 

三人屋

三人屋

 

 

そんな忙しい日々の気軽な外食として、讃岐うどんの店もあちこち行っていた。
でも、きちんと味や雰囲気を覚えている店は皆無だ。
ガイドブックに載っているような有名店にもよく行ったけれども、行った記憶しか残っていない。たぶん再訪して店に入った直後に思い出す、そういう類の記憶喪失(?)だろう*2

だから自分の「美味しいうどん屋さんリスト」は、あの混乱期の後、冬の始めからの情報となる。いかにも食通の社長や地元の方々が連れていってくれた店も多かったのだけれど。

 1年前の自分は、香川県の人達がすらすらと「My Best 讃岐うどん屋さんリスト」を語ることに驚いていたけれども、自分も一応は「この時間にこの辺りなら、ここが間違いないだろう」くらいの回答ができるようになっていた。変な感慨を覚える。
今週末は静岡に帰省するが、うどんロスで寝込んだりしないだろうか。心配だ。

さぬきうどん全店制覇攻略本2018-19年版

さぬきうどん全店制覇攻略本2018-19年版

 

 

 

 

https://www.instagram.com/p/B4OgImCA9Ox/

今日のお昼ごはん。

トップバリュ(イオンのプライベートブランド)は安い。焼売は一箱が90円くらいで買える。デパートの地下ならば、1個で90円だろう。
12個、というか12粒はお弁当にはやや多い。今朝はヨーグルトにグラノーラを放り込んで食べたので、焼売を朝のおかずにするのも変だ。だからお弁当の準備と朝食作りを並行しながらいくつかつまみ食いした以外は、ご飯の上とおかず入れに配置した。こういう配置は美しくないと思う。
反省している。

では寝ます。おやすみなさい。

 

Casa BRUTUS(カ-サブル-タス) 2018年8月号 [瀬戸内シティガイド]

Casa BRUTUS(カ-サブル-タス) 2018年8月号 [瀬戸内シティガイド]

 

 

*1:勤め先の親会社が住宅系建築会社だった。ああいう会社では宿泊可能なモデルハウスを社員の宿にも使うらしい。コストダウンにはなるが、会社施設に停まるのはとても気を遣う。

*2:そして行列のできるような有名店は、地元に住んでいると行く気が失せるのだった。

帰省が決まり、米を炊く

https://www.instagram.com/p/B4L9ykaAtpt/

今日のお昼ごはん。

  • 梅ごま炊き込みご飯
  • ひよこ豆の五目煮豆
  • 塩豚とゴボウの煮物
  • 小松菜のおひたし
  • リンゴと大根とニンジンのマリネ

 

目が覚めたら雨が降っていた。
通勤は、自転車より車のほうが時間がかかる。だから予定外の雨はちょっと困る。お弁当を諦める程ではないけれど、ばたばたする。中途半端な慌ただしさになる。

ところで今週末に帰省することになった。
家族が入院することになって、その関係で色々とやることがある。ちょうど「大道芸ワールドカップ in Shizuoka」が開催されるので、もちろん行く。

帰省が決まると、今週後半にやるべき事が書き換えられていく。とりあえず先ほど、ご飯を炊いた。
洗濯サイクルから作り置き料理の消費計画といった身近なものから、週末に行きたかったイベントまで調整すべき事柄は多い。

といっても一人暮らしなので、大抵の事は放り出して家を空けてもなんとかなる。家族、特に子供がいる家の人は大変だろうな、と想像する。

というわけで、週末に帰省します。
行きか帰りに三重県に寄るかもしれません。ご用のあるかた、お暇なかたは声をかけてください。詳細未定、延期または中止の可能性もあります。

 

全然関係無いのだが、晩ごはんを食べている時に、町内会長っぽい人達が防犯の呼びかけに来た。
「アパートは玄関が狭い。靴箱の上などに置いてある鍵や貴重品を、さっと盗んでいく事件が市内で発生している。なのでドアロックは確実にしてください。」
とのこと。なるほど、と思ったのだが、この老人集団、ドアホンを鳴らす前にドアノブを激しくがちゃがちゃと回していたのだった。説明のあとにきちんとした防犯チラシも貰ったけれど、もしかして偽装町内会長および偽装自警団だったのかもしれない。
靴箱の上には、沖縄で拾った珊瑚や、瀬戸内の島で拾った石のかけら、ガラパゴス土産の石のゾウガメなどが置いてある。どれも大切なものだから、さっと盗まれたら本当に困る。
皆さんも気をつけましょう。

 

ポケットに静岡百景

ポケットに静岡百景

 

お題「今日の出来事」

 

 

疲労と回復とモロッコいんげん ─ 瀬戸内国際芸術祭2019 秋期 ─ 翌日のこと

 

昨晩は本当に疲れていたらしい。
夜中に起きてトイレに行ったら、トイレットペーパーが三角に折ってあった。台所には飲みかけのコーヒーがあり、机の上には「さめ」とだけ書かれたカードが置いてある(書き損じ部分はペンでミノムシが描かれていた。)。焼いて食べようと準備していた豚肉の塩漬けが茹でてある。どれも記憶があるようで無いような、そして不具合とはいえないが普段と違うことばかり。まるで他人がこの部屋に居るみたいだ。
困ったものである。
読み返していないが日記も酷いはずだ。
昨日のような疲弊した日だけは、送信前に読み返して推敲すべきなのだろう。面倒なのでしないけれど。

 

Google Mapの履歴によると、昨日は60kmくらい自転車で走っていた。なるほど疲れたわけだ。

平地ならその程度は気持ちよく走ることができる*1のだけれど、昨日の小豆島は坂道ばかりだった。日常的に運動をしていないため、平地や下り坂でも体力回復まではできない事も疲労感を増している。
さらにこの距離、スマホの問題で、多くの道のりがショートカットされている。峠道などの曲がりくねった場所を飛ばして、地点間が直線になっている。たぶん1割くらいは距離が足されるのではないだろうか。

 

 

 

それはそうと、今日はそんな感じで、とてもとても眠かった。
居眠りこそしないが、ただ座っているだけでじわりじわりと身体が回復する感覚があって、それが集中力を削ぐのだ。

夕方、ちょっと早く帰宅できるチャンスがあったので、適当な事を言って帰ってきた。

夕方から夜にかけて、昼寝からベランダの片付け(冬に向けた多肉植物の整理)、部屋の掃除などを行った。もちろん昼寝もした。

遊びに行って疲れてしまい、翌日にこうして回復なり家事なりをして元に戻る、というのはさすがに情けない。それだけ瀬戸内国際芸術祭が楽しかった、ということでもあるので後悔はしていないが、反省はしている。バスに乗れば良かった。

 

あ、アートについて書くのを忘れた。
まあそれは後日の課題とする。瀬戸内国際芸術祭のなかでも小豆島の展示は、見たことがあるものが多く、また未体験のものもメジャーなものは何処かで目にしていて(ガイド本や誰かのブログや雑誌記事など)新鮮味に欠けていたことは確かだ。なんとなく「SNS公開用の記念撮影スポット」じみた作品も多い気がしたし。

 

 

ここで安心して夜ふかしをしたら、週末まで響きそうな気がしている。というわけで寝ます。

ちなみに今日のお昼ごはんはこんな感じ。

https://www.instagram.com/p/B4JYmlNA6nz/

梅干しとゴマの炊き込みご飯、大昔に覚えて定期的に作るが、わりと好きな味だ。三島食品の「ゆかり」を炊いたご飯に混ぜるのとは違う味わいがある。本来はゴマをこれでもかと混ぜ込む。梅干しは刻んで種も一緒に炊き込む。2粒を使ったのに1個だけ種の回収ができていない点、ちょっと怖い。ホラー映画なら今夜あたり大変な事態になるだろう。

ご飯に添えた惣菜、ゴボウのキンピラも酸味がある。こういうところのバランスが雑になるのは、独り暮らしの悪いところだ。食べるのが自分だけだからと、つい手を抜いてしまう。

ロッコいんげんは油揚げとニンジンとで煮浸しにしてみた。味付け済みの油揚げ(常温で長期保存可能)を活用し、出汁のみで煮た。

唐揚げは出来合いのもの。ちょっとしょっぱい。“下味”の域を超えていると思うので、イオングループおよびトップバリュ商品開発部には猛省を求める。

では寝ます。おやすみなさい。

 

 

野菜

野菜

 

 

ありがとう! 料理上手のともだちレシピ

ありがとう! 料理上手のともだちレシピ

 

お題「これって私だけ?」

お題「ひとりの時間の過ごし方」

 

*1:脚力ではなくて、純粋に自転車の性能。普段からそれなりに運動している人なら、50km走っても翌日に響かないだろう。良い自転車は本当に効率が優れている。

瀬戸内国際芸術祭2019 秋期 ─小豆島日帰り放浪─ 疲労編

瀬戸内国際芸術祭2019の秋期もあと僅か。
ずっと行きたかった小豆島にようやく行けた。

9時のフェリーに乗り、17時後半に四国へ戻ってきた。
スマートフォンのバッテリーは4割消費、出費は5000円未満、ペットボトルのお茶を2本飲んだ。暑さ寒さは程々で、天気も良くて綺麗な写真も撮ることができた。
見たかった作品はほとんど鑑賞して、大満足。
そしてなにより、疲労している。

小豆島といえば、3年前には静岡から半日以上かけて行った場所。1泊している。
今回も同じ土庄港からのスタートとなった。
前回と同じく自転車を持ち込んでいる。3年前はSTRIDA、走行性能は貧弱だが街乗りには適した、コンパクトな折りたたみ自転車だ。

今回は、それほどコンパクトにはならないが、一応は折りたたみ自転車。香川県で生産されている「Tyrell」というブランドのFXというモデル。ロードバイククロスバイク並みの走行性能が特徴。

というわけで、前回は行けなかった山の上や遠方まで自転車で行くことも可能となった。小豆島に行く目的の半分は、この自転車で丸一日走ることだったりする。そのためにコツコツと改良を続け、島巡り仕様(Tyrell FX-IsH*1)に仕立てたのだ。

ところで島というのは、よく言われているように、海に立った山である。必ず坂がある。
だから港町から離れるときは、どこに行くにも坂を登り、下りなければならない。
これは運動不足の僕にとって大変に辛い事実だ。登って降りれば差し引きゼロだが、疲労はゼロにならない。困ったことである。

そして小豆島、意外と広い。四国をオーストラリアの大きさにしたら、タスマニア島くらいはあるのではないか*2

だから今日は長い距離を走ることになる。土庄から別の集落や町に行くために、峠を超えながら。

そして今日の最優先目的地である「中山」地区においては、千枚田と呼ばれる棚田が有名である。棚田がある、ということはつまり、山地なのだ。

なのでまず土庄から中山地区に行くまで、延々と坂を登ることになる。最初は緩やかに、そして途中からかなりしっかりとした坂になる。農産物が軽トラックだけでなく小さなモノレールで運ばれるような土地だ。

それでもまあ、中山地区の風景、そして展示作品は素晴らしかった。頑張った甲斐があった。
3年前に行かなかった事が悔やまれる。小豆島の代表的作品として皆が行く理由がわかる。

 

山に登った後は下り坂。スピードが出過ぎる為にブレーキを使いながら、あっという間に海に到着する。自転車も僕もこの時の余剰エネルギーを回生することができない事が悔やまれる。

それから、次の目的地に向かって走る。
ざっくり言うと、島の東のほう。途中までは3年前にも行ったことのある道だ。だからとても懐かしいし、気持ちよく走ることができる。多少は坂があるけれど、かつて小さなタイヤでギヤの無い自転車でも走れた事実が、気を楽にする。全体に白く乾いていて、広くて、静かな島だ。

そのまますいーっと、さらに東へ。
ここで誤って、目的地ではない岬のほうへ入ってしまった。

島嶼における第1原則が「島は山である」ならば、第2原則は「岬はさらに山である」だ。当たり前だが、平坦な岬はほとんど存在しない。例外があると、エンジェルロードとかいう腑抜けた名前が付けられて、恋人たちの聖地になるが、その話は今回は関係ない。

とにかく岬を走ることになる。延々と坂道が続く。
島における唯一の平坦な土地は海岸線なのだが、残念ながら瀬戸内の島々においては必ずしも岬の海沿いに道路は通っていない。というか、岬はほとんど峠と同じ扱いとなっている。

登っては降り、また登って、ようやく辿り着いた岬の反対側には何も無かった。その時点でようやく「通る必要のない岬を横切った」ことに気づいたのだから間抜けである。

もちろんその後も、通る必要のある岬や峠をいくつも超える必要があった。肉体的にも精神的にも疲れた自分にはこの道行きが一番つらかった。誰もいないところでは、ひいひいと声を出していたかもしれない。漫画でもないのに、ひい、とか、ふう、と言っている人を初めて見た(自分だが)。

同じように道を間違えた人達に何回か遭遇した。
ママチャリ仕様の電動自転車に乗った大阪の大学生の女の子2人は、疲れたとか暑いとか言いながらもきちんと一定のペースで走っていて、さすが若者である。
フランス人らしきおばさん2名*3は、迷おうが疲れようがあまり気にしていない様子。ヨーロッパ人は疲労に強いのかもしれない。
ちなみに韓国人や中国人は、専ら公共交通機関を使うようだ。

とにかくそうして辿り着いた小豆島町
知人が「素麺や郷土料理を食べるつもりが無いのなら、ここがいちばん」と教えてくれた「EAT」というカフェレストランが、抜群に良かった。疲れた果てに辿り着いた、という部分を差し引いてもこの店は美味しい。
三重県における「Snug」や「喫茶tayu-tau」の水準といえば一部の人にはわかるかもしれない。


醤(ひしお)を使った煮豚の丼と味噌汁のセットを注文。食後にはコーヒー、そしてブドウとイチジクのシュークロッカンなるデザートを食べた。

このEATの周辺には瀬戸内国際芸術祭の有名な作品群もある。しかし僕としては、瀬戸芸が終わった後に、この店のごはんとコーヒーの為に再訪したい気分なのだ。それくらいに良いお店だった。

本来は土庄まで戻って、朝と同じフェリーに乗って帰るつもりだった。
しかしすぐ近くの草壁港から高松行きのフェリーが出ていて、本数は少ないものの土庄発よりも空いているというので、それに乗ることに。乗る便を遅らせればもう1時間か1.5時間は滞在できたのだけれど、あまりにも疲れていたので、今日は夕方には帰ることにした。

港から家までも自転車。高松市の平坦さに感動しつつも、ちょっとした瞬間に脚が震えているのがわかる。途中で寄ったお店では、3分くらいカップスープの棚を眺めていた。カップスープなんて買うつもりは無いのに。

 

帰宅して、たっぷりの夕食を食べて、お茶を飲んでも疲れは(当然ながら)取れない。

豆乳にプロテインを入れて、手持ちのビタミン剤と共に摂取する。これが僕の医食同源。ついでに葛根湯も飲む。筋肉痛に効く、と書いてあったから。

 


そしてシャワーではなくてお風呂に入る。入浴剤を入れて、文庫本を持ち込んで、タイマーで時間を計って、長い時間をお風呂で過ごす。

それからこうして日記を書いている。ようやく落ち着いた。

海外旅行並に疲れた日帰り旅だった。
作品については、後日書く。

今日はもう寝る。おやすみなさい。

 

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

 

 

 

Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2019年 8月号 [アートを巡る夏の旅。]

Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2019年 8月号 [アートを巡る夏の旅。]

 

お題「ひとりの時間の過ごし方」

 

お題「コーヒー」

お題「行きたい場所」

*1:タイレルエフエックス アイランドホッパー仕様Ver1.20

*2:逆にわかりにくいかもしれない。

*3:大声でフランス国歌を歌い始めたから、たぶんフランス人だろう。

瀬戸内アートブックフェア2019

JR高松駅のすぐ近く、玉藻公園高松城跡)で開催中のブックイベント、瀬戸内アートブックフェアに行ってみた。

 

午後のおやつの時間を過ぎた時刻、混雑とまではいかないがずいぶんと賑わっていた。島巡りから帰ってきた瀬戸内国際芸術祭のお客さんも多いようで、顔ぶれは国際色豊か。

 

外の飲食ブースは地元のお店から、野外イベント定番の個人店舗まで揃っている。自家焙煎コーヒーのお店なんて飲み比べができるくらい。そしてどういうわけか、どの店もまだ食べものが買える状態だった。静岡でも三重でも東京でも、この手のイベントでは昼にめぼしいものは売り切れるのが当たり前だと思っていたので、ちょっと意外。お店の人達も値引きなどせず、のんびりしていた。

ブックフェア会場は、城内にある大きなお屋敷。1階のお座敷を丸ごと使っていた。

そしてこのブックフェア、地方のイベントとは思えないほど充実していたのだ。昔の東京アートブックフェアを思わせる参加者(まさか高松市でこんな人が!と驚く顔ぶれ)に加えて、海外からの参加者もたくさん*1

特に海外枠はアジアの若い作家さん、特に台湾の人達が目立った。少し前は、台湾の若手作家は伝統的な台湾らしさを、そしてベトナムの人達はベトナムっぽさを売りにしているところがあったけれども、今はもうそういう区別は曖昧になっている。むしろ日本人作家のほうが「和」を強調して、ありきたりな印象さえある。

もちろん作品には繁体や簡体の中国語やタイ語ベトナム語も使われているけれど、日本語や英語でしっかり説明してくれる。皆、世界で活躍するプロフェッショナルなのだ。

写真集や額装された絵はさすがに手が出なかったが、いくつか絵葉書サイズの作品を買った。アートの世界の人達だから、連絡先の名刺(カード)も素敵。そこに書かれているURLを辿るだけで数日間は楽しめそう。

本当は会場を冷やかしつつ玉藻公園を抜け、香川県ミュージアムで開催中の企画展*2に行くつもりだった。
でも結局、このブックフェアを存分に楽しんだので、県立ミュージアムは後日のお楽しみとする。1日に楽しいことは1つでいい。

明日も再訪したい、とさえ考えている。
それくらいに気に入った。おすすめです。

 

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

 
Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2019年 8月号 [アートを巡る夏の旅。]

Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2019年 8月号 [アートを巡る夏の旅。]

 

 

 

私の好きな料理の本

私の好きな料理の本

 

 

しかし明日は、もし天気が良かったら島に渡って瀬戸内国際芸術祭に参加する予定。そのつもりで今夜は食材の買い出しと料理の下ごしらえ、お弁当の準備をしている。
昔の料理本ku:nelに連載されていたものをまとめたようなやつを書棚から発掘したので、久しぶりに本を眺めながら料理をしている。自分の定番になった料理のいくつかが、これらの本を源流としている。長い時間を経てヨーロッパの火縄銃と日本の種子島くらいに異なってしまった、本の料理と自分の料理。なかには自己流で改良した理由がわからないものもある。これを期に、あの懐かしい平成ざっくり料理へと戻ってみようか。

 

まだまだあります 伝言レシピ (クウネルの本)

まだまだあります 伝言レシピ (クウネルの本)

 
ヨーガンレールの社員食堂 野菜でつくる一皿料理

ヨーガンレールの社員食堂 野菜でつくる一皿料理

 

お題「ひとりの時間の過ごし方」

お題「行きたい場所」

 

*1:おそらく東京アートブックフェアの人達が噛んでいるのだと推測する。

*2:日本の近代建築!ちょう見たいです。

天丼弁当と路肩の草

https://www.instagram.com/p/B4ByFwTA14C/

今日のお昼ごはん。

かき揚げ天丼は、なぜかとうもろこしご飯。ただの白いご飯が冷凍庫にも冷蔵庫にも無かったので。

キュウリと大根のゆかり和えは上手くできた。蒸したサツマイモと酢橘も意外と合う。レモンとは違う味わい。
切り干し大根の煮物にはちくわと油揚げが入っている。
どこかで食べたゴボウとちくわの酢きんぴら、ちくわが煮物と被ってしまった。

と、このようにお弁当くらいしか書くことが無い平和な1日だった。

 

繰り返し作りたくなる!  ラク弁当レシピ (エイムック 3680)

繰り返し作りたくなる! ラク弁当レシピ (エイムック 3680)

 

 

朝は雨。
あと少しで遅刻しそうになった。
多くの人が「高松の渋滞は本当に酷いからねえ。雨の日は全然動かない」と言っていたが、雨で車が増えてこの程度の渋滞だったら、特に問題無いと僕は思う。とはいえ、そういう事を言うと気分を害する人もいるから黙っている。田舎者だと受け取るらしい*1
しかし僕が思うに、日本では田舎でも渋滞は発生する。大きな工場は大抵田舎にあるし、イオンなどのショッピングモールも郊外だ。都市設計などの問題のほうが大きい気がする。

とはいえ四国、ちょっと離れると本当にのどかな場所がある。あれも正しく田舎ではあるけれど、生活している人間が少ないから、朝の通勤ラッシュについて語るのは少し違うと思うのだ。

少なくとも“つまらない田舎”として思い浮かぶのは、中途半端なチェーン店が連なり歩いても楽しくない幹線道路の風景だ。最近は路肩の草も放置しがちなので、自転車で走るのも怖い。

 

プラスチックの木でなにが悪いのか: 環境美学入門

プラスチックの木でなにが悪いのか: 環境美学入門

 

 

この「自転車で走るのが怖い」幹線道路については、いつかきちんと書こうと思う。
今は自転車通勤をしていて、それなりに交通量があり、そして歩行者も多い道を走っている。
だから当然、車道を選ぶのだが、街路樹の脇に生えた草がぺちぺちと当たって地味に困る。たまに野生化したオリーブやローズマリーもあって、こちらはかなり痛い。
道の植栽が剪定されなくなって何年経つだろう。僕が子供の頃は、ここまで“草ぼうぼう”ではなかった*2。不景気は細かいところで不便を強いる。

 

新・自転車“道交法

新・自転車“道交法"ブック (エイムック 3721)

 
自転車のルールとマナー (安全に楽しく乗ろう!自転車まるわかりブック)

自転車のルールとマナー (安全に楽しく乗ろう!自転車まるわかりブック)

 

 

お題「今日の出来事」

 

 

*1:それに何より、不便な事は悪い事だ。不幸自慢と受け取られるのは本意ではない。

*2:高速道路のインターチェンジなんて昔はゴルフ場並に整えられていたものだ。でもそれはまた別の話

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