無印良品のバターバウムと、いーふーふの日。

バウムクーヘン」を「バウム」と略すとドイツ人にとっては何が何だかわからない、と聞いたことがある。ならば「バターバウム」は英独混ざった無茶苦茶な名前なのだろう。

その無印良品のバターバウムを先日買ったのだった。
例のスティック型に切り出されて、個包装されたバウムクーヘン。僕はカボチャ味が好きだが、今日の日記には関係が無い*1
理由は知らないが、種類によって包装が異なる。このバターバウムは、アルミフィルムでの包装。

 

お菓子の包み紙

お菓子の包み紙

 
(文庫)全国かわいいおみやげ (サンマーク文庫)

(文庫)全国かわいいおみやげ (サンマーク文庫)

 

 

かつて甲斐みのりさんの講座で(世界には様々な講演会がある。カルチャーセンターで開催された、お取り寄せお菓子の講座だった)、バウムクーヘンは12mm乃至8mmの厚みで食べるのが最も美味しい、と知った。確かに美味しい気がする。

というわけで、今回もきちんと薄切り(10mm)にして食べた。
注意深く温めることも忘れてはならない。これはバターを多く使う焼き菓子に共通する注意点。室温が低い時期には、体温程度に加温することで、より美味しく食べることができると静岡県中部の童歌にも伝えられている。といっても電子レンジで10秒の加熱の後、そのまま密封して(水蒸気が生地に再吸収される)全体がほのかに温まればそれでいい。本来は温かな部屋にでも置けば良いのだろう。
加温時はもちろん、食べる際にも、くれぐれも乾燥にだけは注意したい。薄切りにしている、ということはぱさぱさになるリスクが高まっていることでもあるのだから。

 

 

肝心の味だが、実に普通の、言ってみればプレーンなバウムクーヘンだった。バターの香り、風味、塩気が美味しい。いわゆるデパ地下のバウムクーヘン、手土産にできるクオリティを実現している。
今まで多種多様な味のバウムクーヘンを売っていながら、こういうプレーンな品を“後出し”するのは、ちょっと面白い。カロリーメイト・ブロックの「プレーン味」みたいなものかもしれない。

 

お菓子の由来物語

お菓子の由来物語

 

 

こうして、僕が静かで平和で孤独なバウムクーヘン時間を過ごしている時、友人夫婦からメッセージが届いた。
本日は「良い夫婦の日」である、という内容。2人が並んで立っている写真も添付してある。
なるほど微笑ましい。「結婚10年までは新婚気分」と誓っていた2人の8年目に相応しいだろう。頬寄せ合った自撮り写真ではなくて、遊歩道の脇で中途半端な距離を置いて直立した構図であるところも良い。
しかし僕は思う。これは誤送信ではないのか。率直に言って、僕には関係無いだろう。
しばらく迷った後に、「おめでとうございます」と返信。そして「誤送信、ではないですよね」とも送信する。「大丈夫だよ」と拳(?)を突き出すペンギンのスタンプが送られてきたので、たぶん大丈夫なのだろう。繰り返しになるが、僕にはまったく関係の無い日なのだけれど。

ちなみに「ちなみにバウムクーヘンの日」は3月4日、確か広島のユーハイム(と、その名の元であるユーハイム氏)が関係していたと思う。ユーハイム氏の人生は波瀾万丈で、いかにもあの時代という感じがするので、Wikipedia辺りで読んでみることをおすすめする。

 

ドイツ菓子大全

ドイツ菓子大全

 
カール・ユーハイム物語―菓子は神さま (1973年)

カール・ユーハイム物語―菓子は神さま (1973年)

 

 

本日は新しいお仕事の2日目。明日は休日。ありがたい。
できることが少ないから手持ち無沙汰、でも今のんびりしているときっと後で困る、とはいえ教わった知識をまとめるのもあっという間に終わってしまう、そんな状況。それでも慣れないことばかりで疲れた。仕方がない。
仕事といえば、来週後半になんと四国の高松市に出張することになった。あの印象的な瀬戸内国際芸術祭の時に泊まった土地。「次に訪れるのは早くて3年後か…(トリエンナーレだから)」という感慨を覆す人生。といっても空き時間も自由時間も、当然無い。案内してくれる先輩が高松生まれで、食事の希望に「うどん」と答えたら「硬いのと普通の、どちらが良いか」と聞かれてしまったが、意味がよくわからない。讃岐うどん的なこだわりがあるのだろう、と推測している。

 ガイドブックに「地名+うどん」も珍しい。↓

Poketa 高松・琴平 さぬきうどん (旅行ガイド)

Poketa 高松・琴平 さぬきうどん (旅行ガイド)

 

 

*1:抹茶味も美味しいと思う。

なんとかなる、と今は思うよ

新しい仕事の1日目。
通勤時間が短いというのは素晴らしい。車でのんびり走って10分。ただし通勤路に書店が無いのは少し残念。出勤時刻が遅めなのも有難い。

人生初の、完全なデスクワーク。
今まではどんな仕事でも、基本的に何かしらの“手を動かす”作業があった。パソコンで行う仕事であっても、合間には検査装置を操作するとか、物を運ぶといった軽作業が必ず存在した。
もっと昔、製薬会社の製造部門で働いていた頃は、日によっては筋肉痛になるくらいに足も手も使っていた。バーチャロン*1
どんな仕事でも、1日中パソコンに向かうような業務の日は、誰かが同情してくれた。

でも今度の仕事は、たぶん始業から終業までキーボードを叩くことも普通にある感じだ。もちろん会議や打ち合わせもあるが、ともかく「慣れなさ」では、新卒採用の時と同じくらいだ。

とはいえ僕も歳をとった。
慣れなくとも、あまり焦らない自分に驚いている。まるで知らない業種なのだから、それに職種だって人生初だ、そもそも最初はこんなものだろう、といくらでも逃げの言葉を展開できている。
良い傾向だと思う。

 

大人はどうして働くの? (日経Kids+)

大人はどうして働くの? (日経Kids+)

 

 

というわけで、嘘をついてでも3日で辞めちゃう、という感じの嫌な感じはしていない。いくつかの懸念は自分にも職場にも抱くが、それはそれとして、初日としては合格と言っていいと思う。

でも疲れた。
肩こり対策をして、寝ます。

 

【第3類医薬品】ロイヒつぼ膏 RT156 156枚

【第3類医薬品】ロイヒつぼ膏 RT156 156枚

 

 

仕事帰りにドラッグストアに立ち寄った際、つい「ロイヒつぼ膏」を買ってしまった。
先日の東京観光の折、浅草で中国人観光客と思われるおばさん集団が、まとめ買いをしていたのが、この小さくて丸い湿布みたいなもの。
パッケージはレトロな雰囲気。
なぜ中国人がそんなにたくさん買っていたのかはわからない。成分としては、ほとんど湿布と変わらない。お店(マツモトキヨシだった)も“日本の素晴らしい伝統医療”みたいな表示をしていたから、かの国では有名なのかもしれない。まあ、量も多いし、お土産には良さそうだ。
貼る場所については、それほど気にしなくて良さそう。ツボとか経絡に関しては、書籍によって位置がばらばらだ、と本で読んだ。

お題「今日の出来事」

*1:1995年にアーケードゲームとして登場した「電脳戦機バーチャロン」シリーズは、巨大ロボット(バーチャロイド)による3次元仮想空間内での高密度かつ高機動な戦闘を実現したアクション・シューティングゲームです。-公式サイトより引用-

あん子・まめの子・元気な子:神谷製餡所の鯛焼き

鯛焼き

明日から新しい仕事。
書類も揃えた。心構えも十分。靴だって磨いた。
他に足りないものは何だろう、と考えたところ、元気が不足しているのではないか、という結論に至る。即ち鯛焼きにより元気を補充すべしと、製餡所の鯛焼きを購入するために藤枝市の神谷製餡所まで行ってきた。

製餡所が鯛焼き大判焼を売るのは、それほど珍しいことではないだろう。この製餡所も、前から鯛焼きやどら焼き、夏場は羊羹も売っている。
倉庫には小豆の袋が、建物の裏には冷ましている途中だろうか、漉し餡の籠が見える。運が良いと、小豆の香りも楽しめる。

今日はどういうわけか、とても混雑していた。TVか何かで紹介されたのかもしれない。番号札が配られ、焼けた頃に呼ばれるスタイルで販売していた。

こしあん鯛焼きと、つぶあん鯛焼きを購入。

見てわかるように、型からはみ出た部分(鋳造・成形における“バリ”の部位)をほとんど切り落としていない。こういうスタイルの鯛焼きは、香ばしさを売りにしているものが一般的だが、この店の皮は、ホットケーキ的にふわっとしている。
だから、かなり食べ応えがあるのだった。

鯛の部分そのものはそれほど大きくはない。しかし、鯛の部位が全て餡であり、周囲のバリがそれを封じている形なので、餡の量もとても多い。これで100円/個はずいぶん安い気がする。

さすが餡の専門店、と嬉しくなってしまうのは、やはり小豆餡の味。
温かいうちに食べると、緑茶に合わせて丁度良い甘さ。そして(これが特筆すべき点だと思うのだが)冷めると上品な甘みになる。
冷めた状態だと、和菓子屋の日持ちがしない上等な和菓子みたいな感じがする。それを鯛焼きとして、手づかみでそれなりの量を食べるのだから、ちょっと珍しい体験ができてしまう。

そんなに頻繁には行かない。でも、行けばその日はごきげん、そんなお店の鯛焼き
日が短くなってくると、鯛焼きが美味しくなる。

 

 

東京のたい焼き ほぼ百匹手帖 (立東舎)

東京のたい焼き ほぼ百匹手帖 (立東舎)

 

 

 

 いもぼう

まるで関係無いのだが、僕は旅先ではその土地の料理を食べることにしている*1。先日の大阪・京都旅行では、夕食に「いもぼう」を食べた。

 

 


元祖っぽいお店の、まだ空いている時間にのんびり食べたそれは、大層美味だった。人生で最も美味しい「里芋(系)の煮物」だった。
今日は海老芋を買ってきて、煮物を作ってみた。棒鱈は売っていないので、「削り鱈」を使う。これは鱈の干したものを鰹削り節の機械にかけたもので、たぶんどこかの水産加工会社のアイデア商品。最近は、色々なものを削り節状態にして売っている。
味は「いもぼう」に、まるで似ていないものができた。きちんと上等な煮物になったのだが、やや不満が残る。京都では市場も歩いたから、あの時に棒鱈も買っておけば良かった。

 

しかし京都、面白い土地だった。
鎮守の森みたいな広い敷地に料理屋がある、というのが珍しい。祇園先斗町も歩いたけれど(だんだん飽きてくるし人混みに疲れてくる)、僕としてはあの、八坂神社や円山公園の暗い森のなかに点在する料理店*2の夜のほうが楽しかった。そういう暗い道を静かに歩いている人に何度もすれ違ったことも、ちょっとした非日常。

 

 

きつねのはなし (新潮文庫)

きつねのはなし (新潮文庫)

 

 

 

 

*1:修学旅行の際、引率の先生が“土着の料理”と言っていて、ホテルの人にやんわり訂正されていた。その言い方が京都人っぽくて、今思うとあの体験こそが学を修める旅に相応しかったと思うのだ。ありがとう先生。

*2:入りづらいところも、俗っぽいところもある。旅館だってあった

映画「GODZILLA怪獣惑星」と、ピェンロー。

今日はずっと家にいた。
読書を趣味にしていて、読みたい本が積んであると、外に出なくても平気になってしまう。身体には良くない。

 

 



昨晩は映画「GODZILLA怪獣惑星」を観てきた。
たぶんTVで「シン・ゴジラ」を放映した直後だからだろう、あれの続編というか、シン・ゴジラこそゴジラの起点だと考えている若い人達を何組か見た。つまり、見る前には「庵野の作品とは」と語り、そして見終わった後は「庵野風味が薄い!」と騒ぐ。
オタクの不遜さ、社会性の無さを持ちながらもオタク的な基礎教養に欠ける若い男の子達、こういう映画のレイトショーでは必ず遭遇する。僕だって下調べもせずに映画館に赴くけれど、それでも興味を持った作品がどんなものかは(意識して遮断していない限りは)情報は入ってくるものだし、知らなければ映画館にまで観に行かない。

映画自体は、それなりに面白かった。満足した。
3部作の1作目だからちょっと物足りないし、この場面なら次はこうなる、という先が読めてしまう部分も多い。どちらかといえば、世界観や状況を楽しむ類の映画だと思う。恒星間航行技術がある人類と対峙するゴジラ、という図式を作り上げながら、きちんと娯楽作品的に主人公達が苦悩し、努力し、全力で戦うストーリーになっているのは立派だと思う*1。その上で、主人公達の言動や頑張り方が、若者向け日本製アクション映画的な陳腐さとなるのは、まあ仕方がないだろう。
昭和のゴジラのあれこれを強引に混ぜ込んだ冒頭の状況説明も楽しい。マニアをにやりとさせるだけでなくて、変な怪獣や宇宙人が登場することで“ゴジラシリーズの空気”を醸し出させることに成功していた。みんな大真面目なのに、メカゴジラとかへドラとかが出てくるのが、怪獣映画の味わいというものだろう。

 

しかし未来のIT技術が使えるとなると、状況説明がとてもわかりやすくなる。つまり、透過あるいは立体表示のモニターに“戦況”や“構想”が全て(PowerPoint的に)表示される。この映画はそれが過剰過ぎるくらいで、つまり頭を空っぽにしていても楽しめる。CGアニメらしく画面も綺麗に整理されているし、全体的に親切設計な映画だった。

 

 

 



映画といえば、先日、友人の姪と甥(高2と中1)を連れて、映画「氷菓」を観たのだった。友人に頼まれて2人を映画館に送るついでに、話の流れで自分も鑑賞することになったのだ。数奇な人生と言えるかもしれない。

この映画はちょっと変だった。
僕は原作が好きで、何度も読んでいる。
だから改変部分が気にくわない、とか役者の雰囲気が想像と違う、という訳ではない(登場人物が老けていて高校生には見えなかったが、でも美男美女なのですぐに慣れる)。
変なのは、台詞について。
場面の解説、人々の心情、状況の変化、何であれ台詞で説明するのだ。こんなにも「説明台詞」が充実した映画も珍しいのではないか。
何かの作業をしながらでも楽しめそうな映画だった。朗読劇とかラジオドラマを想像する。そんな作品を映画館の大スクリーンで鑑賞する意味があるのだろうか、とずっと考えていた。
見た目はティーンエイジャー向けのキラキラした、言ってしまえばありきたりな青春映画なのに、この説明台詞の連続が別の趣、実験作的なものを醸し出していた*2。いや、不思議な作品だった。

 

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

 
いまさら翼といわれても

いまさら翼といわれても

 

 

 

さて今夜の晩ご飯は、ピェンロー妹尾河童さんのエッセイで有名になった素朴な鍋だ。
白菜を山ほどいただいて、消費する必要があったので、作ってみた。
要は豚肉と白菜と干椎茸で作る鍋。こういう料理は、きちんと決まり事を守らないと美味しくならない。つまり、「せっかくだから豆腐を入れよう。さっぱり食べたいからポン酢にしよう」と言い出すと、それは白菜多めの単なる寄せ鍋になってしまう。だから、言い出しっぺである僕が下拵えから行う必要がある。
作り方は各自が調べて欲しい。
白菜を大量に食べることができる、とても美味しい鍋料理。僕は焙煎のしっかりした胡麻油を使ったほうがこの料理には合うと思う。

 

河童が覗いたヨーロッパ (新潮文庫)

河童が覗いたヨーロッパ (新潮文庫)

 
河童が覗いたインド (新潮文庫)

河童が覗いたインド (新潮文庫)

 
河童が覗いたトイレまんだら (文春文庫)

河童が覗いたトイレまんだら (文春文庫)

 
河童が覗いたニッポン (新潮文庫)

河童が覗いたニッポン (新潮文庫)

 

 

お題「今日の晩御飯」

お題「最近見た映画」

今週のお題「得意料理」

*1:つまり、軌道上から超兵器ひとつでゴジラを殲滅できない図式になっている

*2:しかも致命的な棒読みも楽しめる。感情移入を阻む要素が多い作品でした。

雨の美術館 大山崎山荘美術館

今日は雨に閉じ込められて、家で読書や趣味だけをしていた。
というわけで書くことがない。しいて言えば、レイトショーの映画を観にいく。といっても出発まで20分は暇だから、先日の旅行について書いておく。

 

 

大山崎山荘美術館

大阪京都旅行の1日目、万博記念公園とその周辺を満喫したあとは、宿のある京都に向かう。その途中にある「大山崎山荘美術館」は、雨のなか、わざわざ行くだけの価値がある、とても美しい場所だった。

 

 

ここはニッカウヰスキーの創業者のひとり「加賀正太郎」氏が作った山荘を改装した美術館。この加賀という人がいかにも戦前の大金持ち的な滅茶苦茶な人で、実業家であり、登山家であり、ランも育てるしゴルフ場だって初めてしまう。大正から昭和初期の“富裕層の文化”を調べると、あちこちに顔を出す人だ。
そしてこの山荘も、本人が設計している。

まあ、重厚で豪華な建物だった。
大きな革張りのソファに暖炉、太い木を使った階段。しかもしっかりと、居心地が良いのだった。
その建物を利用した美術館は、それはもう面白い作品があちこちに置いてあって、見ていて飽きない。芸術作品だから、自分にはぴんとこないものも有るのだけれど、普通に工芸品として素晴らしいものも多いし、珍しいものも沢山ある。さらに言うと、置き時計や花瓶だって、「お宝」ばかり。

近年に増設された安藤忠雄氏設計の「夢の箱」という別棟では、モネの睡蓮なども見ることができる。美術館としてはそれほど大きい建物ではないのだが、周囲の庭も含めて、ここまで充実した場所も珍しい。

 

 

僕が気に入ったのは、2階に上がった瞬間の空気。
階段(もちろん螺旋状の、ヨーロッパ的な、でも落ち着いた素敵なもの)を登っていくと、急に空気が暖かくなる。そして、コーヒーの良い香りがする。1階が美術館的な張り詰めた心地よさだったとしたら、2階のそれは“お金持ちの家に招かれたような”雰囲気を持つ。
これは、2階の半分くらいが喫茶室だからなのだが、実に素敵な演出だと思う。

というわけで、ここではコーヒーとケーキを楽しんだ。
石積みのバルコニーからは、眼下の風景が楽しめる。室内のテーブルは全て埋まっていたので、ここで外を眺めながらひとやすみ。
アサヒビールの施設だから、ビールを飲んでいる人も多かった。名物として「ワインケーキ」があるようだが、僕は今の特別展にちなんだ「七つ星」という品を選んだ。豪華版ティラミス、といった風情で、とても美味しい。
ぼんやりしていたら、雨が止んで、周囲の雲が動き始めた。今まで薄い雲の中にいたのか、と思ったことを覚えている。

駅から歩くが、さほどの距離もない。
ただし上り坂が続くから、足の悪い人用に無料送迎バスが往復している。今回はタイミングよくそのバスに乗せてもらえた。他に乗る人がいなかったとはいえ、ただ疲れていただけの僕を乗せてくれたのは有難い。帰りは山の風景を楽しみながら、歩いて駅に戻った。

 

そう、この美術館のある山を歩くのが、とても楽しかったのだ。
小さなトンネルをくぐり抜け、なだらかな道を歩く。紅葉が色づき、全体は雨に濡れて、しっかり手入れをされた庭木と自然の草木が視界を埋める。ここにクラシックカーが走ってくれば、NHKスペシャルドラマだ。

 

最寄りの山崎駅自体は、こぢんまりした地味な駅だった(京都大阪の境を示す標識があった)。しかし電車の本数は多いから、交通に不便は無い。

次は晴れた時に行ってみたい。真夏でもいいし、春でも冬でもいい。
自分でも驚くくらいに気に入ってしまった。小規模の美術館としては、自分の中のランキングで上位に入る。

良いところ、でした。みんな行くといいです。

 

 

 

 

天王山の宝石箱―「アサヒビール大山崎山荘美術館」誕生物語

天王山の宝石箱―「アサヒビール大山崎山荘美術館」誕生物語

 

 

お題「紅葉」

お題「印象に残っている展覧会」

旅の1日目:大阪の「ニフレル」と、万博記念公園の「太陽の塔」

一昨日の旅について書いておく。

大阪の「触れる水族館:ニフレル」が、この旅の最初に決めた目的地。ここと、隣接する「万博記念公園」に行きたくて、旅の計画が始まった。

 

 

 

 

 

 

「ニフレル」自体は、下調べの段階で、それほど好みのタイプの施設ではないと考えていた。それでも興味があったら行く、それが水族館趣味というもの。

大型ショッピングモールの一角にある水族館兼観光施設、と言うのが近いだろうか。
水槽はとても綺麗で、明るい展示室は本当に明るい。清潔感という点では、どの水族館や動物園にも勝るだろう。
生き物は「見て面白い」ものが厳選されている。そして、その面白さをしっかり魅せるための工夫が凝らしてある。
これには感心してしまう。あちこちで餌やりが行われ、その時はきちんと飼育員さんが解説をしている。多くの水族館にある、見ていてなんだかわからない、という水槽*1がひとつも無い。ちびっ子も、デート中のカップルも、きちんと楽しめる。

プロジェクションマッピング等を駆使した、最新の映像や音響、新進気鋭のアーティストとのコラボレーション展示も多い。アートといっても小難しいものではなく、豪華で綺麗な、言ってしまえばミレナリオとかルミナリエとか、あんな感じのものだが、とにかく生き物とその周辺を煌びやかに彩るものは、それなりに見応えがある。

 

いちばん楽しかったのが、開放的に鳥や小動物が飼われている大部屋だった。
あちこちにキツネザルが遊び、オオハシやペリカンが飛び交う。
脈絡もなくペンギンが泳ぎ、こういう場の常連であるカピバラは(もちろん)寝ている。


どれも触ろうと思えば触れる距離にいる(ルールとして触ってはいけないが、猿はこちらの荷物に興味があるようだった)。


この大部屋にはきちんとガラスで区切られたエリアもあって、そこのカワウソはとてもはつらつと遊んでいたのだけれど、残念ながら人間の目は大部屋の猿や鳥に向いていた。カワウソだけで普通の施設ならば主役になれるクオリティなのだが。


ともかくこの部屋は賑やかで、見ていて飽きない。
いわゆる「花鳥園」の現代版と言うのが近いかもしれない。

全体的にとても面白い、最新鋭の動物園であり水族館であり博物館だった。でも、その最新鋭さは、基本的にエンターテインメント方面に特化している。
だから楽しいのだが、こういう施設のなれの果てを、僕たちは知っている。
有名な観光地の近くにあって、今も営業はしているが動物達は見ていて可哀想な状態で、大昔は最新だった、あるいは流行っていたであろう装飾や展示(シンセサイザーの妙な音楽や、今となってはレトロフューチャーな模型)がかろうじて動いている、そんな古びた動物ランド。あれの最新版が、ニフレルだ。

この「ニフレル」は、有名な総合商業施設(エキスポシティ)に付属しているから、さすがにそういう古び方にはならないだろうが、しかしどこか通じるものはある。
いつの日か、現代の流行であるショッピングモールと観覧車と明るいゲームセンターの複合施設によるレジャー文化も廃れるだろう。その時に、このニフレルと、飼育されている動物達が、どのようなかたちになっているのか、とても興味がある。いや、きっとその前にさっさと撤退して、「2010年代っぽさ全開の珍スポット」としての形が残るとも思えないが。

とにかく最新のレジャー施設だった。楽しかったけれど、こういう施設は延々とアップデートしていかないと辛いかもしれない。少なくとも、グラフィカルな部分は既に「ちょっと前の格好いい最新技術」という感じで、そういう意味では数年後に再訪したい場所ではあった。
子連れならば、行けば必ず楽しめると思う。できれば混んでいない時を推奨。

 

 

 

 

 

ニフレルからは高速道路を挟んで反対側、かの「大阪万博」の跡地である「万博記念公園」は素晴らしかった。
太陽の塔、いちど見てみたかったのだ。

いや、塔自体はニフレルからでも既に見えていたのだが、それでも正門を通って正対した時は、ただ圧倒されてしまった。
どうしてこんな馬鹿みたいに大きな作品を…と考えながら雨の公園を歩く。ほとんど人もいない。ただ、視界に太陽の塔が見えると、つい眺めてしまう。たまに足も止まる。人を引きつける力がある作品だと思う。

しかしこの太陽の塔、高速道路からも、前述の商業施設からも、周囲のニュータウンからも見える。モノレールだって通っている。だから、あの辺りの人達にとっては、本当に日常の一部なのだと思う。
僕には上手く想像できない。あんなとんでもないものが、毎日か毎週か、それとも数ヶ月に一度か、とにかく普通のものとして関わる生活もあるのだ。

公園はとにかく広く、全体的に古びていた。晴れていれば気持ちが良さそうだが、なにしろ雨である。枯葉が積もる散策路がとても綺麗だった。
万博のパビリオンを残して活用した万博博物館も、雰囲気としては(そして働いている人の感じも)まるで古い役場のよう。
でも、展示エリアに入ると、それはもう当時の熱狂が目に飛びこんでくる、熱気に溢れた場所だった。

この博物館、あまり人気は無いようだったけれど、行けばきっと楽しめる。万博のユニフォームも可愛い。

 

 

 

雨のなか歩いて、しっかり疲れてしまったものの、でも満足して大阪を後にした。宿がある京都に向かい、途中にある大山崎山荘美術館に寄る。
この美術館はとびきり素敵だった。これについては、たぶん明日に書く。

 

 

大阪万博

大阪万博

 

 

https://www.instagram.com/p/BblQXF5HuL7/

今日は「ALLEE RESTAURANT」でオムライスを食べ、「MARIATHANK」では紅茶と、洋梨のケーキを食べた。
来週からは仕事が始まる、ということもあり、今は躍起になって遊んでいる。
オムライスを外食として食べたのは本当に久しぶりで、前に食べた記憶が無い。GooglePhotoには10年前の画像が残っている。
大昔の「とろーりオムライス」の流行に食傷して、オムライスをわざわざ外食で楽しむという習慣が無かった。でも、今日改めて食べてみたら、とても美味しい。
トマトソースにはしっかりと酸味があり、キノコや野菜がチキンライスにはたっぷり加えてある。ご飯たっぷりの“食べ応え”ではない、より豊かな卵料理として楽しめた。

MARIATHANKで食べた洋梨のケーキも美味しかった。
梨は甘く香り、色づけ程度だと思っていたラズベリーもきちんと効いている。紅茶が美味しいケーキ、だと思う。
今日はレーズン入りのパウンドケーキを添えてくれた。これも嬉しい。

 

静岡 カフェ日和 すてきなCAFEさんぽ

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休日のカフェめぐり静岡 伊豆・東部・中部

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お題「もう一度行きたい場所」

 

 

*1:この場合、わからないのは普通の見物客であり、水族館マニアは何かしら見どころがある筈だと考え、隅に隠れた魚でも、岩の裏にいる海老でも探し出す。どうしても見つからない場合は、配管や壁面を鑑賞する。

パテとハムのバインミー、旅の疲労と移動距離。そして Amazon Fire HD 10 への Google Playインストール手順(とトラブル対応) 。

パテとハムのバインミー

焼津市ベトナム料理店「ヴィナカフェ」にてお昼ごはんを食べてきた。来週から新しい仕事が始まるから、平日に遊ぶのは今のうちだけ。まあ、贅沢な話ではある。

https://www.instagram.com/p/BbjfWjpHDs3/

バインミーのランチには生春巻や揚げ春巻、それにスープも付いてくる。今日はパテとハムのバインミーを選択。
このバインミーは、正直言ってちょっと塩っぱい。でも、ああ塩気が強いなあと思いながらどんどん食べ進めていける。加工肉の旨さ、塩っぱいものの魅力。野菜もきちんと挟んであるから、塩気が強くても美味しくなるのだと思う。
この店のパンは、サンドイッチサイズの普通のフランスパンとは、ちょっと見た目が違う。そして、ベトナム旅行中に、こういう“ちょっと違うフランスパン”に出会っていた。細かいところまで行き届いた、小さくて素敵なお店。


今日は食後にココナツアイスをサービスしてくれた。濃く淹れた甘くしないベトナムコーヒーによく合う。 

フラインググース シラチャー・チリソース 200ml

フラインググース シラチャー・チリソース 200ml

 

 

 

 

 

旅の移動と反省

旅の詳細は明日以降に書く。今日は疲労回復の日。
Googleの記憶によると、昨日の京都市内だけで、3.5時間程度は歩いていたそうだ。動物園や水族館や寺の中での散策は計算されていない様なので、4時間くらいはてくてくと歩き回っていたのだろう。
前日の大阪もかなり歩いたし、坂や山も多かった。大阪は雨のなか歩いた事と、バスの中がとてもうるさかったこと(大阪弁のご婦人が一斉に喋ると、全体にうわーんと“判別不能な声の塊”になり、結果として僕の精神が消耗する)、それから目的地とは別に大型ショッピングモールを歩く必要があったことが疲労の主要因だった。大山崎山荘美術館も山と坂だが、送迎バスに乗せてもらったし、なにしろ環境が良いから、むしろあの土地は回復エリアだった。

 

京都おでかけ帖 12ヶ月の憧れ案内 (祥伝社黄金文庫)

京都おでかけ帖 12ヶ月の憧れ案内 (祥伝社黄金文庫)

 
京都おやつ旅 (京都しあわせ倶楽部)

京都おやつ旅 (京都しあわせ倶楽部)

 

 

それにしても、たったそれだけの歩行で、翌日にもしっかり残る疲労が溜まってしまうなんて、運動不足にも程がある。あるいは加齢か。
自転車を持っていけば良かったかなあ、と今は反省している
1日目の大阪散策では不要(天気も悪かった)が、例えば京都駅のコインロッカーに収めてしまえば良かったのだ。京都駅には、折り畳み自転車くらいなら入る大きなロッカーや、手荷物預かり所があちこちにあった。というか、STRIDAだって自転車なのだから、きちんと組み立てて、自転車置き場に置けばいい。盲点だった、かもしれない。

とはいえ、今回の旅ではバスを縦横無尽に活用した。
500円のフリーパスの元は取った。というよりも、1日に何回も乗車するのに、230円の小銭を常に用意しておくのは不可能に近い。

 

 
最初は混乱し迷ったが、だんだんバスの路線図やその意図するものが判ってきて、2日目の後半には(京都の東側に関しては)かなり好き勝手に移動できた。ふと思いついて出町柳へ、それから銀閣寺へ、と十数分で動けるのは、とても便利。
ただし次に京都を訪れる際に、この“土地勘”が再び獲得できるのかは未知数で、きっとまた迷うのではないかと危惧している。
やはり京都での散策は、自転車が合うと思う。無闇矢鱈と交差点は多いが、それは平安の昔からそうなので甘受しなければならない。

 

 

 

Amazon Kindle Fire HD 10

 

旅から帰ったので、先週末から放置していたタブレットAmazon Fire HD 10 のセッティングをした。といっても何も難しいことはしていない。

このタブレット、基本的にはAmazon独自のFire OSで動いている。アプリもAmazonの独自ストアからインストールするのだが、中身はAndroidなので、ちょっと工夫すれば普通のAndroidタブレットのように使える。少なくとも自分はそのつもりで購入した。

Amazon Fire Google Play インストール」で検索すれば、情報はいくらでも見つかる。要はGoogle Playとその為のいくつかのアプリやファイルをどこからか持ってきて、「外部からのアプリ」としてインストールしてあげればいい。

ところが手順通りにしても、最新のFire OSでは上手くいかない。
Amazonが対策をしてきた、というには変な挙動を示す。設定メニューの「セキュリティ」項目にある、「外部からのアプリをインストールする」をONにしていても、サービスやアプリのインストールができない。インストール直前の画面、つまりどんな権限を持たせるのか、どういうファイルにアクセスするのかを確認するところまではできる。

ちょっと思案して、単純かつ馬鹿みたいな対応をしてみる。
とりあえず下のタスク切り替えボタン*1で先ほどの「セキュリティ」画面に切り替えて、「外部からの〜」をOFFにして、それからまたインストール画面に切り替えたら、きちんと「インストール」ボタンが押せるようになった。
4つのアプリやサービスを入れるのに、毎回その切り替えを行う動作が必要だが、とにかくなぜか、ONにしたものをOFFにすると、出来ないことが出来てしまう。
こういうのは、単純なバグなのだと推測する。まあ、Amazonが「勝手にアプリを入れるのは駄目です」とアップデートついでに対策をした訳ではないので*2、これで本当に、“ほとんどAndroidタブレット”となった。

動作はそこそこ快調で、画面は綺麗。Playストアで日本語入力アプリやその他の便利機能も追加して、操作性は申し分ない。これで値引き込みで1万円程度だから、まずは安くて便利な道具として使い倒すには十分だと思う。
10インチタブレットだから軽くはない。でも手に持った感じでは大判の雑誌程度の重みで、大画面でカラーの雑誌や書籍を読むには丁度良い。
近日中にカバーを作りたい。今は設計を考えているところ。買えば楽だが、1万円で買った機械に5千円近いカバーを付けるのは、抵抗がある。

 

Fire HD 10 タブレット (Newモデル) 64GB、ブラック

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というわけで、AndroidスマートフォンHUAWEI Mate9)とAppleiMac、それにAmazonKindle paperwhiteと、そしてFire HD10が手元にある。残念ながら日本製のものが皆無。カメラはSONYだけれど、とにかく外国製品ばかりの生活になっている。

 

誰も調べなかった日本文化史: 土下座・先生・牛・全裸 (ちくま文庫)

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お題「今日の出来事」

お題「健康」

 

 

 

*1:名前は知らない。開いているアプリを切り替える四角いやつ

*2:本気で制限をしたければ、設定項目自体を無効にすればいい。

京都から帰ってきました。とりあえず伏見稲荷について。

大阪・京都の旅は無事に終わることができた。
昨日は雨だが、今日は快晴と少しの曇り空。旅にとっては最高の天気だった。

 

京都散策

ひたすら歩いた。というか、京都盆地の東側ばかり行き来していたので、どうしても坂が多くなってしまう。まさか太秦映画村に目的地を変える訳にもいかず、しかし風景は文句なく綺麗で、疲労は溜まるが足は止まらない。

そんな中で、有名な神社仏閣の片隅にある小さな庭園に立ち寄ると、紅葉と庭と木々、聞こえてくるのは読経と風の音だけ、という別世界の静けさなのだから、京都の底力は計り知れない。
そういう庭や庵は、少額ながら(200円とか)参拝料や管理費を取る。だから“余計な人”が入ってこない。だからこその静謐さならば、これは格安と言っていいのではないか。ベンチがあって、焙じ茶でも飲めれば最高なのだが、そうなるとコンセプトが違ってくるので贅沢は言わない。

 

歩いてどこに行ったのか、というと長くなるから、後日に書くつもり。平安神宮で外国人カップルの撮影係をして、京都市立動物園を満喫し、インクラインから哲学の道へと至る“坂だらけ京都”を縦走し、街に出て甘いものを食べたりと、なかなか忙しい。

 

伏見稲荷

 

 

 

夕方になる少し前、人生初の「伏見稲荷」に行ってみた。
僕はずっと勘違いしていて、伏見というのはもっと遠く、たぶん宇治の手前辺りに存在する土地だと思っていた。京都から140円、二駅くらいで行けた。

その伏見稲荷も面白いところだった。
最初の印象は、浅草的な、もっと言うと外国人好みのツーリスティックな場所。雰囲気で言えば、三重県在住時に何度か行った「おちょぼいなり」のほうが好きだ。
例の鳥居群も、ほとんど行列状態でゆっくり登っていくのだから、風情も何も無い。たまに外国人観光客がカメラをぶつけて騒いでいたり、情緒なんてあまり感じられない。

 

でも、親戚へのお土産として土鈴を買って、いちおう参拝もして、それからぶらっと歩き続けてい時などに、ある瞬間、誰もいない状況になったりする。カラスの鳴き声だけが聞こえ、朱い鳥居のトンネルの前も後ろも暗くて見通せない。
陰影が深まる、というのだろうか、本当に1分やそこらの、そういう瞬間が何度か訪れた。現実の位相がずれたような非現実に遭遇できただけで、あの狐だらけの(しかし狐より参拝客のほうが確実に多い)神社に行った甲斐があったと思っている。
稲荷信仰の暗い部分、収穫と豊穣という明るさの影にある呪術的な部分は、しかし不思議と魅力的。

伏見稲荷では、念願の「すずめ」も食べた。
普通に甘辛くて香ばしい串焼きだった。筋っぽいし、骨は噛み砕けるけれど多い(というか、骨だらけである)から、たくさん食べるものではない。頭がいちばん美味しい、とお店の人は言っていたものの、あまり頭の部分の味や感触を丹念に味わうのもなんだか変で、もぐもぐごくんと食べてしまえば、あっという間におしまい。
鶏の軟骨やレバーを小さくまとめて、少なめの肉も混ぜれば近い味かもしれない。ケンタッキーフライドチキンの、あばら骨周辺の部位が平気なら、きっと気に入る*1

駅から神社から山の上まで、お祭りが続いているような面白い場所だった。いつか、早朝や暗くなってから訪れたい。

そういえば伏見稲荷でも、やっぱり外国人観光客にシャッターを任されることが何度もあった。僕がそう申し出る事もあるし、相手から頼まれることも数回。もう慣れっこで、「はい撮りますよー。さんにいいち、はい!」で済ませてしまう。日本語でも通じてしまうのが面白い。

 

きつねのはなし (新潮文庫)

きつねのはなし (新潮文庫)

 

 

さあ、本格的に眠くなってきた。
というわけで、寝ます。
情報提供、本当にありがとうございました。とりあえずまとめてここで感謝を。全ての場所に行けたわけではないのですが、行ったところは間違い無く良い場所でした。
実生活で関わりのある人達が言う「君ならここが絶対気に入る」も、全て正解(?)だったのが面白いというか何というか。そんなに単純なのか、自分は。

 

謝辞

謝辞

 

 

*1:そういえば、昨日の“エキスポシティ”では、ケンタッキーフライドチキンに「食べ放題」の看板があった。興味はあったが、もちろん旅先のランチでそんな事はしない。スルーした。

食べて歩いて京都の夜


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大阪京都旅行1日目。

おおむね順調。天気が悪く、すべてが予定通りではないものの*1、今のところトラブルも不満も無い旅を続けている。


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トラブルではないが、京都の街はつい歩き続けてしまうので困る。明日のこともあるからできるだけ“足は温存”しておきたいのに、見る風景がどこも綺麗で珍しく、カメラを持って歩き続けてしまう。夜の祇園先斗町や八坂神社を歩くのは初めて。


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ごはんも、ぜんぶおいしい。

朝は蕎麦粥を食べた。京都駅構内の、たぶんにしんそばが有名なお店。

お昼は大阪の万博記念公園近くで、お好み焼きとたこ焼きのセットを。


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おやつは大山崎山荘の美術館。ここの喫茶室はすばらしい。というか、建物も風景も、展示品も本当に良かった。いずれきちんと書かねばなるまい。

晩ご飯は、郷土料理の「いもぼう」を食べに、わざわざ元祖を名乗るお店まで歩いた。その甲斐がある、すばらしい海老芋と棒鱈の炊き合わせを食べることができた。


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食後に散歩を兼ねて少し歩き、カヌレというお店に行った。ここはカフェでバーで、看板にはカヌレとビール、と描かれている。いかにも都会っぽい。静岡の田舎で、カヌレとビールを扱う店はどうやっても発生しないだろう。残念ながらカヌレは品切れで、ゴルゴンゾーラのチーズケーキ(パイナップル入り)という素敵なものを食べた。ここはコーヒーもなかなかおいしかった。

 
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先ほど宿に到着した。近所の古い銭湯に行ってみたところメンテナンス中とのことで、宿の大浴場にゆっくり浸かってきた。

今は自身の体を労りつつ、こうしてブログを書いたり、読書をして過ごしている。周辺には神社仏閣が点在しているけれど、今日はもう、出歩かない。満足しました。

 
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昼間行った、大阪の万博記念公園、つまり太陽の塔や万博博物館や民族博物館については後日書く。ニフレルも良い施設だった。ここもいずれ、きちんとまとめたい。

 
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森見登美彦の京都ぐるぐる案内 (新潮文庫)

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太陽の塔 (新潮文庫)

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1/144スケール 太陽の塔 PVC&ABS製 塗装済み完成モデル

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*1:伏見稲荷はパスした。雨天かつ疲労困憊のため

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