空耳に答えると

 

なんとなく不思議な趣きがある、でも単なる偶然、という状況に遭遇した。

ひとりで仕事をしていて、さてお手洗いに行こうか、と立ち上がった時に、空耳が聞こえた。
わりと近くで、子供のような声で、「違うよ」だったか「そうじゃないよ」だったか、気安くて否定的な言葉だった。

 

空耳に答えてはいけない、と祖母がよく言っていた。
まるで「蟲師」のような言葉だが、とにかく不吉なのだという。

 

果たして僕は、この空耳に答えてしまった。
「え?」とか「なに?」とか、その程度の反応だったが、とにかく人の声に反応したことは確かだ。

その直後に、建物の外で大きな音がした。
ばらばらっと、何かが崩れ、ばんばんがんがんと堅いものが割れる音。

外に出たら、職場の敷地の外、フェンスと道路と用水路と桜並木の向こうにある空き地に積まれた木材が、がらがらと崩れていた。
鰹節を燻すのに使う、あるいは蒲鉾の板の原料、よくわからないがその種の地場産業に関する材木を、野ざらしにして乾燥させているのだと聞いた。

風もなく、空気が止まったような真昼だったので、その崩壊は「何でだろう?」と思わせるものではあった。が、けが人も無く、大事にはならなかったから、夕方まで忘れていた。

帰宅時に思い出した。あの声は何だったのだろうか。
これが「外に出た途端、屋上から鉄骨が落ちてきた」といった、もう少し自分に関わりのある災厄だったら、オカルトじみた連想をしていたかもしれない。しかし10m以上も離れた、要は対岸の出来事である。災難だったのは、その材木商か製材屋のおっさんであり、僕ではない。

でもまあ、うん、珍しい体験だった。
たまたま面白い形の雲を見つけた、程度の珍しさ、偶然とはいえ、印象には残っている。あれほどはっきりした空耳は人生初かもしれない。

 

蟲師 全10巻 完結セット (アフタヌーンKC)

蟲師 全10巻 完結セット (アフタヌーンKC)

 

 

まるで関係無いが、最近急に、大昔に書いた日記が「検索により読まれている」とのこと。1年に1回くらい、忘れた頃にそんなサイト分析の報告が届く。
「沼津に行き、『どんぐり』で甘い物をたべた」という感じの内容だと思う。自分の書いた日記なんて絶対に読み返さないから、よくわからない。ただタイトルからして、それ以外に無い。『どんぐり』じゃなくて、『ベアード・ビールのパブ』や『hal』かもしれないけれど。


この件で気付いたけれど、僕はタイトルの重複を避けようとしてはいるものの、しばしば同じタイトルを使ってしまっている。だからなんだ、という話ではあるが、でも「沼津」といったら「小旅行」なのは仕方がない。自分で自分を擁護する夜である。

 

 

後藤由紀子の家族のお弁当帖 (正しく暮らすシリーズ)

後藤由紀子の家族のお弁当帖 (正しく暮らすシリーズ)

 

 

夏には酢橘の鍋を

遅めの帰宅。
家に誰もいないから、冷蔵庫にあるもので簡単に夕食を済ませる。準備から洗いものまでを省力化するには、鍋がいちばん。
たまたま酢橘(あるいは酢橘っぽい柑橘類、緑色で酸っぱい)があったので、使ってみる。

鶏むね肉は脂身を外してから適当に切る。脂身は少しだけ残しておく。
ズッキーニは皮を半分程度剥いて、スライサーで千切りに。ニンジンも同じように千切り。青梗菜は葉柄を細く、葉はそのまま。
豆腐は鍋料理としては小さめに。理由は無い。

脂身を土鍋で炒める。胡麻油を使った。
ごく少量のニンニクと、やや多めの輪切りの唐辛子も加え、脂が出たら取り出してしまう。鶏肉とお湯を加え、煮る。
酒と塩で調味し、なんとなく「鶏ガラスープの素」も使ってみる。鍋にしては濃いかも、くらいの味付け。隠し味にナンプラーも。

野菜は全て細切りのため、すぐに火が通る。
豆腐も入れて、温まったら火から下ろす。
輪切りの酢橘をどっさり浮かべて完成。レモンでも美味しいだろう。

葱の類を入れ忘れた。白菜・大根系の淡色野菜も足りない。なので、どこか鍋っぽさに欠ける。

もっと簡単に作りたければ、インスタントの春雨スープを活用すれば良いのではないか。添付のスープだけでは薄過ぎるが、そこは調整すれば大丈夫。炭水化物も補える。

僕は特に麺や餅は加えなかった。
ズッキーニ、試してみたけれど、特に違和感は無い。皮がある部分だけ、ズッキーニの風味が主張してくる。素直に大根や蕪を使えば、スタンダードな夏向けの鍋になるのではないか。
豆腐ではなくて、厚揚げでも良かったかもしれない。

ともあれお腹は膨れた。
酢橘の輪切りが浮くだけで、なんとも料理上手に見えるから不思議。Instagramに載せても褒められそうな見た目になる。僕は撮り忘れたけれど。

そんな夕食。
あ、素麺を入れたら美味しかったかもしれない。また試そう。

 

魔法使いの台所―まとめづくりと手早い料理で夕食用意が30分

魔法使いの台所―まとめづくりと手早い料理で夕食用意が30分

 

 

kindleのカバーを自作してみた

先月、新しいKindleを買った。
電子書籍の端末として、想像以上の活躍をしている。なにしろ軽いから、どこに行くにも鞄に放り込める。読めれば良し、読めなくても邪魔にならない。スマートフォンを眺め続けるのもなんだかなあ、という場所や状況でも読書なら楽しめてしまう不思議。

Kindle (Newモデル) Wi-Fi、ホワイト、キャンペーン情報つきモデル、電子書籍リーダー

 

 

 どこにでも持ち込めるので、汚れや傷が気になってくる。
特に白いボディは汚れが目立ちそう。電子ペーパー部分に傷が付いたら困る。

でも発売直後ということもあって、カバーの種類が少ない。
Amazon純正の品は購入価格の半額程度。僕としてはただの端末に、そこまでお金はかけたくない。プラスチックとビニールレザーの、いかにも電子機器のケースです、って風合いだったらがっくりきてしまう。
最近、サードパーティー製の安価な品も出てきたが、欲しい色が無かったり、注文してから届くのに時間がかかったりと、勢いで買うには何かが足りない感じだった。

旅行に持って行く、ということもあって、カバーは自作して対応することに決めた。
北海道旅行では最初の試作品を、そして昨日、その改良版を装着した。

見た目はこんな感じ。ものすごく薄手の文庫本(最近は少ない)にカバーをかけたような感じ。
材質は「ジーンズのラベル」。無印良品の投げ売り定番商品、「ジーンズのラベル素材で作った」シリーズを活用した。
「新書カバー」だと余裕を持って切り出せる。「文庫カバー」でもなんとか可能か。「小物ケース」とか「ノートカバー」なら、Kindle用に2枚以上取って余るだろう。僕は新書カバーを切って使った。

革に似た、でも全然違う風合いと、丈夫さ、軽さが良い感じ。切りっぱなしでも大丈夫なところが気に入っている。張りのある素材だから、芯材もいらない。

これを背面に貼り付ける。3Mの「コマンドタブ」が活躍した。
しっかり貼れて、剥がしても糊残りが無い。本来は引っ張る力に強いはずだが、めくる力にも耐える。
コマンドタブといえば、旅行の時もずいぶん重宝した。連泊で同じ部屋に泊まれたから、バスルームの壁などにフックを固定するのに使った。あとで剥がせるシール素材で、ここまで強いものは珍しい。
大袋だと安いし、潤沢にあるからこそ好き勝手に試せるタイプの消耗品でもある。最近のお気に入り。

3M コマンド タブ(はがせる両面粘着) お買い得パック S 80枚 CMR2-80

3M コマンド タブ(はがせる両面粘着) お買い得パック S 80枚 CMR2-80

 

 

 

 

つくりは簡単。
まず「ジーンズのラベル素材」を切り出す。高さはKindleのそれより5mmほど大きく、横幅はKindleの2倍に厚み、そして数センチを足した程度。この長方形を、ぐるりとKindleに巻く。
背面はきちんと覆うように何カ所かコマンドタブで固定。左手の側で、カバーが折れて、電子ペーパーの面を覆い、さらに余った部分(横幅に加えた数センチ分)を背面に差し込んで固定。1回折れば、形を保つようになる。
使う時は、逆に背面側で2つに折って、先ほどの差し込んだ部分は逆に折り曲げて差しなおす。これで電子ペーパー側は完全に露わになる。
もし作りたい人がいて、もっと詳しく、というのならば作図します。今日は寝るけれど。

簡易といえばこれ以上のものはない。なにしろ軽いし、読書の邪魔にもならない。柔らかい素材だが、上下に数ミリずつ(Kindleの形から)はみ出るサイズにすれば、角や側面も保護する。

まるで段ボールみたいな色あい。実際、素材としては「紙」とのこと。
使い込んでも変なふうにならないと見込んでいる。
気に入ったらこの設計で、本革で作り直そうかと思っていたが、これはこれで良いのではないか、と自画自賛している。「持つ喜び」から程遠い、簡素というより粗末なところが気に入ってしまった。

とりあえずKindleのカバー問題は、これで完了。不具合が発生するか、新しいアイデアを思いつくまでは手をかけない。たかがカバーだから、時間をかけ過ぎるのもなんだか違うと思うので。

 

デザインのめざめ (河出文庫)

デザインのめざめ (河出文庫)

 

 

 

ケーキ屋のかき氷

「捗らない日曜日」と一言で済ませてしまえるような休日。
今になって、様々な懸案事項を同時並行的に手を付けはじめた。よって、日記は簡潔にする。

静岡の街へ行き、書店巡りと、東急ハンズでの買い物、そして服飾雑貨を少し購入。先日の旅行から、やや浪費癖がついている。

おやつの時間に「MARIATHANK」へ行く。
今年から始まった「かき氷」を楽しむ。桃がたっぷり、ティールームらしい上品な可愛いかき氷だった。かき氷なのに外国っぽい。大ぶりのゼリーが添えられていて、これも華やか。
ちなみに写真は上手く保存できなかった。このスマートフォンの問題は、しばらく試行錯誤が続きそう。というか、今もいろいろ試している。
かき氷と温かい紅茶(ティーポット入り)は美味しい組み合わせだったが、お腹はいっぱいになってしまう。ほぼ水分。これはケーキとちがっていて、誤算だった。

 

そろそろ秋の「瀬戸内国際芸術祭」に向けた準備を始めなければ。宿の予約は早いほうが良い。自転車も少しずつ改造しよう。

でも今日は寝ます。その前に本を整理する。ちょっと埃っぽい(ベッド下の引き出しに詰め込んであるので)のだが、鼻炎にならなければ良いのだが。

 

休日出勤によく似た出勤と、バニラアイスクリーム付きのかき氷(ミントとみかん)と。

今日は部署でひとりだけ出勤。いわゆる休日出勤に近いのだが、会社のカレンダー上は「出勤日だが、可能な限り有休取得を奨励する日」とされている。年間勤務日数の調整と、有給休暇取得率の向上、2つの効果を狙った小細工。

僕は有休の残数が少ない事と、設備工事に立ち会う予定もあったので、会社に行くことにしていた。直前になって工事が延期されてしまったことは予定外だが、でもお盆に予定は無いし(街に行くのにも渋滞するのだ)、一昨日はしっかり遊んだので、こういうのんびりした出勤日は大歓迎である。

そう、休日に出勤すると、とてものんびりできる。
上司だってうるさいことは言わない。「誰もいないから、危険な作業はするな。パソコン使用業務を適度にやって、あとは勉強なり資料整理なりして、定時に速やかに帰れ」とだけ命じられていた。
それに通勤の渋滞だって無い。今日は普段より10分以上も通勤時間が短縮できた。

そんなわけで、僕としても今日は、溜まった書類仕事を片付けて、メールの返信も済ませ、あとはプログラミングの勉強とか、ちょっとした資料作りとか、そういう普段は落ち着いてできない雑事を終わらせる日、と考えていた。
誰もいないから、とびきり美味しいパン(昨日、三重県菰野町から『ふじっこぱん』が届いたのです)とチーズ(スーパーマーケットで買った雪印のカマンベール入り6Pチーズ)とサラダ(早起きして作った)を持ち込んで、お昼にはゆっくり食べる。そういう準備だってぬかりない。
職場の工具や設備を使って、こっそり工作だってしたい。
せっかく休日に拘束されるのだ、やれる事が無いのならばそれくらいの自由は隠れて楽しみたい。


でも全てが思惑通りに行くわけではない。
昨日の帰り際になって、「無理はしなくていいんだけど、これの下準備とこの測定、それからこの作業を済ませておいてくれると、来週がずいぶん楽になる」と頼まれてしまった。
まさか、同僚の頼みを無視して、自分の(どう考えても喫緊とはいえない)仕事ばかり進めるわけにはいかない。僕の仕事にだって関係する内容でもある。

そんなわけで、地味な下準備的な仕事を、ひとりで黙々と進めるうちに、勤務時間の4分の3くらいは過ぎてしまった。皆でわいわい喋りながら、あるいは他の作業に追われながらだったらまだ気も紛れるが、誰もいない部屋で、ただインゲンの筋を取り続けるような仕事(比喩)を続けるのは、なかなか辛いものがある。
音楽を聴こうと初めてAmazonのミュージックアプリを試したら、ネットワークエラー云々で再生できなかったことも、辛い。
何より、「この休日出勤を活用して、やりたくて出来なかったアレコレを片付けちゃおう」という気持ちが砕かれたのが、なんともやりきれない。これなら素直に休んじゃえば良かった、後のことは後で困ろう、とさえ思えてくる。

と、嫌なことばかり書き綴ったが、でも静かな職場というのも良いものだ。夏休みの学校を思わせる。たまに、別の部署の人と会うと、妙な親近感を覚えたり。
それに、お昼は間違い無く美味しかった。

https://www.instagram.com/p/BJCxJLgjGug/

全体としては楽な勤務だったが、いちおう休日らしいこともしたくて、帰りに寄り道して、オーガニックカフェ「モミの木」にてかき氷を食べてきた。

この店、「デトックス」や「骨盤の歪み」みたいな系統の書籍やチラシが目立ち、少し前までは「放射能には発酵食品」なセミナーのポスターまであった、なかなか怖いカフェなのだが、かき氷はリッチで美味しい。ハーブと果物の使い方が上手い。
ただし、バナナの輪切りは不要だと思う。あれは主張が強すぎる。スローライフを標榜する店としては、輸入品のバナナは大丈夫なのかと余計な心配をしてしまう。
個人的にはもうひとつ、なにやらオーガニック系では有名なバニラアイス(とても“安心”とのこと)も、かき氷には余計な気がする。以前、「アイスは抜いておくれよ」とお願いしたところ、「うへえ、でも本当に良いアイスなんですよ安心安全ですし、それに価格は変えられませんがそれでいいですか」みたいな反応をされたので、今は特に何も言わない。確かに美味しいアイスクリームだとは思うのだけれど、別にアイスを食べたいわけではない。でも店のスタイルは尊重する。

そんなカフェのそんなかき氷、1年に2回程度しか食べないが、今日の「ミントとみかん」という選択は正解だったと思う。いくつか乗せられていた桃の味が強かったが、食べ終える頃にはきちんとみかん味だった。
コーヒーも悪くない。以前より格段に美味しくなっていた。


では寝ます。休日は明日だけ。しっかり寝て、明日は映画に行きたい。

 

国道沿いの怠惰な大型書店

[まとめ買い] ダンジョン飯(ビームコミックス(ハルタ))

帰宅する前に、書店に寄った。
自宅からは最も便利な位置にある、いわゆる「国道沿いの大型店舗」。品揃えは、雑誌は充実、漫画は雑、文庫本はひととおり(古いものは皆無)、ノンフィクションは意外と多く、小説は流行のものと新刊が中心。発売日に行っても小出版社の本が置いていないのが当然で、最近は特に漫画売り場の担当者がまるで漫画に興味が無い棚作りをしていて、その他いろいろと気になることは多いが、日常使いには過不足の無い店ではある。トイレだって広くて綺麗だ。

ただしこの店、「検索機」だけはいただけない。
普通のタッチパネル式の機械だが、指と実際のポインタが、使いづらいレベルでずれている。例えば平仮名のソフトウェアキーボードを使っている時は、キーの真ん中より上をタップすると、ひとつ上の文字を入力してしまう。
困るのが、「検索開始」ボタンのすぐ上に「全削除」があることで、かなり丁寧に操作しないと、せっかくの入力が台無しになる。

そもそも「確定」と「検索開始」が離れている点は、ひらがなのみで検索する機械として、一手間多い。
濁点半濁点ボタンを押してから表示される濁音半濁音を入力しなければならないことも、謎の仕様だ。記号や拗音も同様。試してみたら「のるうえいのもり」でも「ノルウェイの森」が検索できたので、ほとんど意味の無い機能でもある。

使いづらい検索機のことは、しかし特に悪い印象は持たない。それぞれの事情があるのだろうし、常に新型に買い換えるような機械ではない。そもそも、書店の検索機というのは、どこかしら使いづらいものだ。

 

困るのが、「キーの下半分を押してください」と書かれた注意書き。テプラと貼り紙が、モニタの横と上にある。

こんな不具合は、校正すれば簡単に直る。
タッチパネルの機械に校正機能が無いわけがない。ただ、その発想が無いから、マニュアルや機械メーカーやシステム担当者に聞き、設定メニューを探らない。ただ表示により客に不具合を“たらい回し”にしているだけ。その雑な考え方が嫌なのだ。

 

でもこういう考え方の人、いますよね。
「そんなこと知らなかった」で済ませてしまう人。知らなくてもなんとかする、できればより良いやり方で、というのが仕事では求められる筈だが、特に機械に関しては「知らなくともかまわない」を通用させてしまう。コンピュータの操作などは本当に多い。

でもこの考え方が、家庭生活、特に「料理」やその他の家事においても“発現”する時があるらしく、そうなると地獄だ。らしく、というのは僕と僕の周囲ではあまり聞かないからで、でも同僚や友人からは愚痴として伝わってくる。
普通免許証を持つ人間ならば、炊飯器で米を炊くことは(事前の教育や練習が無くとも)できるはずだ、と僕は考える。説明書もあるし、インターネットにも繋がる。できない人間は、単に怠惰なだけだ。でも怠惰を認めたら怒られるから、無知ということにしている。
あるいは、「嫌だ」を「無理だ」と言い換えている。
いずれにしろ欺瞞で、迷惑な話だ。

なんとなく「攻殻機動隊の女隊長」みたいな考え方になってしまった。でも、自然を相手にしているのではない。検索機にしろ炊飯器にしろ、人間が作ったのだ。大昔の偉人の芸術作品ではなく、同じ時代の工業製品だ。それを忘れずに調べ、考えることこそ、未来を創る、最初の一歩ではないだろうか。

 

 

河口湖への小さな旅

https://www.instagram.com/p/BI9QPaQDPMi/

日帰り旅行よりも小規模な「避暑」をしてきた。
目的地は山梨県の河口湖。富士五湖の1つで、昔ながらの観光地だ。
今回は自転車趣味の友人達と、のんびり折りたたみ自転車でのサイクリングが目的。車とキャリアは友人が頑張ってくれた。折りたたみ自転車を自転車キャリアにくくりつけると、特にSTRIDAのような変わった形のものは、わけがわからない外観になる。高速道路でも一般道でも、他の車の人達が露骨に観察していた。

他に「河口湖自動車博物館」での「一式陸攻」の展示も見てきた。これは素晴らしい博物館の、よくできた展示だったが、写真が上手く保存できなかったため詳細は割愛する。宮崎駿監督の「風立ちぬ」に出てきた主人公の仕事仲間にしてライバル、本庄技師が設計した機体で、世界にもきちんとした形のものはここにあるだけ。夏のみの展示で、良い機会だからと見ることにした。他にも自衛隊の飛行機から、ライトフライヤー、そしてあの「桜花」まで雑多に展示されていて、その他にもスクラップから貴重なものまで山盛りで、柄にもなく平和や時代に思いを馳せる時間となった。

https://www.instagram.com/p/BI9XOtxDnzi/

さて、河口湖のサイクリングである。

1周は20km足らず。小径車では長距離かもしれないが、起伏は少なく風は涼しく、日差しこそ厳しいものの走っていれば快適そのもの。ところどころに周遊道があるが、いわゆるサイクリングロード的なものは整備されていない。ただ、交通量はそれほどでもなく、ロードバイク乗りも全然いないから(彼らはもっと長距離、富士五湖から御殿場まで走る)、ゆっくり安心して走行できた。

なにしろ“ベタ”といって良いほどの観光地。土産物屋や美術館やカフェやレストランはどこを走っていても見つかるし、駐車場やトイレ、展望台も多い。今回はほとんど寄り道せずに1時間、だが休憩や買い物をしながら遊んでも、きっと楽しい。
湖の奥側は、静かな農村と別荘地が続き、これも走っていて気分が良くなる風景だった。
いつもオフシーズンに立ち寄るくらいで、そうなると「古くさい土産物屋と廃墟みたいな旅館、観光客向けの安直な美術館」しか目に入らないのだけれど、久しぶりに訪れてみると、きちんと機能している観光地として、これはなかなか素敵なところではないかと思えたので不思議。

その距離感からしても、自転車でぐるっと走るのは良い選択だと思う。他の湖へは車で移動するとして、自転車はキャリア積載か、あるいはレンタルサイクルでもいい。

とにかく20kmを程よい疲れとともに快適に走れたのだ。さすが高原、過ごしやすい。

https://www.instagram.com/p/BI9ZlWQD_MC/

 

https://www.instagram.com/p/BI9Zs0lD-Gk/

 

おやつに食べたかき氷、杏のコンポートを使ったものが、とても美味しかった。友人の食べた桃は、とても高級な桃みたいな味わい。名前を忘れたが、実に良い店として印象に残っている。
「信玄氷」なる品、きなこと小豆餡と白玉と黒蜜の、つまり「信玄餅」を模したそれも、和菓子的な甘みがあって良かった。こうして少しずつ別の味を試せるのは、一人旅ではできないこと。

 

やけに喉が渇いたサイクリングではあった。
風が涼しくて乾燥しているから気にならなかったが、やはり発汗はしていたのだろう。がぶがぶ飲んで、よく走った。息切れしない、そして暑さでへばらない、こういう快適な自転車行は楽しい。

 

 

 

早く寝る作戦(Operation Snowwhite)

少し前から、意識して「ちょっとどうかと思うくらいに早い時刻に寝る」ようにしている。特に平日は、とにかく多くのものを犠牲にしてでも、寝る。そして、やりたい事は早起きして済ませる。

この「作戦」は、当初の目論見の6割程度は効果を上げている、と思う。

まず寝不足が無くなった。当然といえばそれまでだが、数日間の長時間睡眠で、目の下のくまが消え、午前中のだるさが消えた。肩こりも少し軽くなった気がする。さらに、仕事中の疲れ具合が違う。
どれもほとんど「※個人の感想です」なのだが、良い事ずくめである。

4割程度の「未達」については、要は「朝もしっかり寝ちゃっている」ため、早朝に何かをする、という事ができていないことがその理由となっている。いや、今までより20分程度は早く起きているし、鉢植えの水やり、Webのチェック、朝ごはんの準備などはそれだけでずいぶん余裕を持ってできているのだが、自分としてはさらにクリエイティブな、例えばパソコンで画像を1つ仕上げるとか、工作を進めるといった活動をしたい。今は朝が涼しいから、きっと気持ち良いだろう。
でも十分な睡眠時間であっても、朝はむにゃむにゃとベッドから動けない。

とりあえずのところ、健康増進こそ全てに優先するとの方針をもって、この早寝は続けていきたい。
多忙や遊び過ぎと同じく、そろそろ日常生活を圧迫する状況の予感はするけれど、できればライフスタイルを変える方向で、特に平日は寝て過ごしたい所存である。

関係各位には不義理と停滞を押し付けてしまっている部分はあるけれど、どうかご容赦願いたい。

 

そんなわけで、今日も寝ます。
最近写真が乏しいのは、スマートフォンの標準カメラアプリで撮影したデータが正常に保存できないため。今日は人生初の「上州うどん」を食べた(美味しかった)のだが、その写真が消えてしまった。困ったものである。色々試しているが、もちろん睡眠時間の確保が優先。カメラなんぞ後回しだ。
寝るために生きる、それが今の自分です。

 

 

「ニセ医学」に騙されないために   危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!

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各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと

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  • 作者: 宋美玄,姜昌勲,NATROM,森戸やすみ,堀成美,Dr.Koala,猪熊弘子,成田崇信,畝山智香子,松本俊彦,内田良,原田実,菊池誠
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塩分補給は野菜ジュースで

とても暑い日だった。
建物の移動が最も辛い。1回の移動は5分程度でも、回数が重なると大変。今日は「移動回数を局限する」が、自分と、そして部署の皆の、共通目標、裏テーマとなった。
作業も、場所によっては空調下でも30℃近くなるので、じわじわと疲れてくる。暑いと疲れる、というのが最近は多い。

持参したお茶は半日で無くなってしまう。
昼休みに冷茶を作り直し、かつ売店でペットボトルの飲み物を買い足して対応する。

とはいえ、汗になってどんどん発散してしまう、塩分だって補充しないと怖い、というほどの発汗ではない。ただ、辛いので飲む、という感じか。

この程度の環境で働く人は多いと思う。
ここで「塩分補給用の飴」や「経口補水液」や「塩入りスポーツドリンク」を摂取し続けるのは、過剰摂取に繋がる。そこまで意識して摂らなくても、と思うのだけれど、人によっては「塩入り」を口にし続けている。

カゴメ 野菜生活100 オリジナル スマートPET 720ml×15本

以前の職場では、誰が言い出したのか、野菜ジュースが塩分摂取用の飲み物として推奨されていた。ペットボトルや紙パックの大きめのものを買いこんできて、仕事の合間に少しずつ(コップに移して)飲む。さっぱりした後味ではないから、麦茶などをその後に少し飲むことが多い。

これはなかなか優れた習慣で、ごく少量だが塩分補給ができて、それ以外の栄養も程々に摂れて、しかも少しの間だが小腹も満たせる。昨今は塩分不使用の品も多いが、でも休憩時の飲み物としては、塩が無くても良いものだと思う。
実は今でも実践したいのだが、野菜ジュースの大きな容器は、他の人が持ち込んでいない状態では実に目立つ。理由を問われそうで、ちょっと面倒。

他人は他人、という雰囲気の職場なら良いのだけれど、今の勤め先はそこまで「大人」ではなくて、仲間同士で同質であることを暗に求められる。

ここまで書いて、猛烈に眠くなってきた。
結論としては、暑い日には野菜ジュースを買いましょう、ということだ。小さくてストローが付属しているものより、思い切って1リットルくらいのものを買ったほうが良い。がぶがぶ飲んでも大丈夫。

 

カゴメ 野菜生活100 3種アソートセット 100ml×12本

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ところでTVではオリンピック中継が盛んである。
「4年後には東京が暑くなる!」と、先ほど誰かが喋っていた。暑くなるのは誰だって予想できるのではないか。ここまで暑いのに、夏に開催するって本当だろうか。
スケジュールを動かせないのならば、東京オリンピックは南半球で開催して欲しい。名義だけ東京で、シドニーの施設群(たぶん残っているだろう)を借りればいいんじゃないか。我が意見ながら冴えていると思うのだけれど。
そう思わせる昨今の暑さ。今はとても北海道が懐かしい。札幌は暑かったが、それでも延々と2時間くらいは歩き続けていた。木陰に入れば汗が乾いたし、今日の静岡のように、屋外にいるだけで「エネルギー・ゲージ」が減り続けるような事は無かった。北海道に行きたい。

 

動物のお医者さん 文庫全8巻 完結セット  (白泉社文庫)

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